2020 Fiscal Year Research-status Report
Developing a system for supporting note-taking skills of university students
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18K02913
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Research Institution | Aichi University |
Principal Investigator |
吉岡 昌子 愛知大学, 文学部, 准教授 (10584097)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ノートテイキング / 手書き行動 / 板書 / 時系列測定 / 大学生 / 授業 |
Outline of Annual Research Achievements |
3年目の実績として、初年度より試作改良を進めてきたホワイトボードに対する板書行動を測定する装置の実用試験を終え、十分な検出精度があることを示した。また、未着手であった黒板に対するチョークによる板書行動の測定も可能となるよう、チョークが黒板に触れる際の振動をサウンドセンサにより検出する装置を製作し、実用試験を行った。この装置については、検出精度に影響する要因の探索やより効果的に反応を検出する技術的工夫など課題は残されているが、模擬講義場面で筆記画数の80%以上の検出精度が示された。これらにより、大学生によるノートの筆記(吉岡・藤, 2019)だけでなく、講義をする側の筆記行動も、時間情報を含めて測定・記録することが可能となった。 上記の課題と並行し、大学生のノートテイキング行動が、①板書とパワーポイントを用いる条件、②対面とオンラインでの同時配信を行う条件の間で、それぞれどのように変化するのかを検討した。②の実験は、新型コロナウィルス感染症の流行を受け、計画を変更して行ったものであるが、同時配信の場面を設定する過程で、以前は厳密に考慮していなかった講義を構成する諸変数(視覚資料を提示する際の距離や角度など)を整理・検討する機会を得、研究の土台となる条件の精緻化につながった。また、分析に際しては新たに講義者の発話の継時的特性に着目し、板書とノートテイキングの追従関係だけでなく、具体的に知られていない講義時の発話、板書、ノートテイキングの相互関係について行動データを収集できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画では、3年目は現実の授業場面で介入研究を行う予定であったが、対面での実験に制約が生じたため、オンライン配信を用いた新たな実験環境の構築を先決の課題とした。実際に、3年目に対面とオンライン配信の比較実験を遂行でき、次年度に介入研究を行える見通しが立ったことから、進捗状況は4段階のうち「やや遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、次の3点を実施する。1点目に、すでに実施した4つの集団実験の結果を整理し、必要に応じて再分析を行い、板書を主とする講義者の行動がノートテイキング行動に及ぼす影響についてまとめる。2点目に、少数の大学生に対して系統的な介入操作を行い、集団実験で得られた結果が、個人の行動レベルで再現できるかを検討する。3点目に、1点目と2点目の知見を総合し、大学生のノートテイキング行動を支える教員の講義行動の要因について総括する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は次の2点である。1点目は、新型コロナウィルス感染症の流行継続により、参加を見込んでいた研究集会、学会の参加・出張費が発生しなかったこと、2点目は、同じ事情から実験のスケジュールを後ろ倒しにしたことにより、データ分析にかかる支出を次年度に持ち越したことである。 使用計画については、前年度に実施した実験のデータ分析(協力者への謝金)、および、次年度に行う実験の準備、参加者とデータ分析の協力者への謝金として支出する。
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Research Products
(1 results)