2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Learning Tools for Understanding Information Security and Information Morals from the Perspectives of Both Attackers and Defenders
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18K02918
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
河野 和宏 関西大学, 社会安全学部, 准教授 (60581238)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 情報セキュリティ / 情報モラル / ARCSモデル / ゴールベースシナリオ理論 / 教育ゲーム |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、本研究の目的である攻防両視点から学習可能な教育ツールを実現するため、アナログ・デジタル問わず、それぞれの視点、もしくは両視点から学習可能なツールを実装し、それぞれの簡易な評価を行った。 従来の防御型視点からのツール、つまりセキュリティリテラシーやITリテラシーを学ぶ従来型のツールに関しては、教育学に基づくツールやAIの基礎を学ぶツールを開発した。前者については、効果的な学習環境・教材を開発するための手法であるインストラクショナルデザイン、それを実現するために利用されるゴールベースシナリオ理論とARCSモデルに焦点をあて、2種類の教材を開発した。その後、単なる資料提示のみして学習させる場合も含め、3つの学習法を比較し、ARCSモデルに基づくツールによる学習法に対して被験者から高い評価が得られた。後者のITリテラシーの学習については、AIを学ぶ最初の一歩となるツールとして、Minecraft上でAIの基礎となる機械学習を知ることができるストーリーを展開しながら、機械学習の動作をMinecraft上で実際に体験できるツールを開発した。Minecraft上で開発することで、小学生にも親和性が高いツールとすることができた。 攻防両視点、特に攻撃者視点のツールの作成においては、ワンナイト人狼をモチーフにしたアナログゲームを作成した。本ツールは、情報漏洩を起こした「攻撃者」視点、起こした人を見つけようとする「防御」視点の、2つの視点から学べるようになっている。また、通常のワンナイト人狼と異なり、具体的なストーリーやストーリーに基づく各役職の縛りを設けることで、設計者の意図に沿った学習ができるようにしている。簡易実験の結果、リテラシー向上や学習のきっかけづくりに効果があることがわかった。 そのほか、新たな個人情報保護技術や防災・減災学習向けVRシステムも開発した。
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Remarks |
HPにて概要を公開中であるが,これらの研究成果は,公式な場・雑誌にてあらためて報告する予定である.
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Research Products
(6 results)