2018 Fiscal Year Research-status Report
オンライン学習履歴データに基づくリカレント教育支援手法の検討
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18K02927
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
古川 雅子 国立情報学研究所, 情報社会相関研究系, 特任助教 (20617287)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山地 一禎 国立情報学研究所, コンテンツ科学研究系, 教授 (50373379)
畑 耕治郎 大手前大学, 現代社会学部, 教授 (50460986)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | オンライン学習 / リカレント教育 / 学習履歴データ / ラーニングアナリティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,主に社会人学生を対象とした学習行動パタンの解析および効果的な学習支援を目的として,通信制大学において蓄積されたオンライン学習履歴データについて,修了した学生と退学した学生の学習行動の違いについて解析し,修了した学生の学習行動パタンに関する知見等を他の学生への効果的な学習支援に繋げるものである。具体的には,学習履歴データを解析・可視化するシステムを開発し,入学時から卒業時までの全ての履修科目における学習行動パタンの特徴抽出及び同一科目における修了した学生と退学した学生の学習行動パタンの特徴抽出を行う。平成30年度は,まず分析対象とするオンライン学習履歴データについて匿名化を含むデータ整備と選定作業を行った。また,分析対象のオンライン学習履歴データは,独自の学習管理システムであるため,標準化技法(xAPI)に則りステートメントを設計した上で,分析基盤と可視化システムから参照可能なオンライン学習履歴データ保管庫へ格納した。さらに,解析及び可視化のためのラーニングアナリティクス基盤システムを構築した。ラーニングアナリティクス基盤システムは,オンライン学習履歴データを取得し,匿名化処理及び標準化技法に基づくステートメント化処理を行うサーバと,処理済みのオンライン学習履歴データを蓄積するサーバ,オンライン学習履歴データを参照し解析するJupyter Hub,オンライン学習履歴データの解析結果を可視化するダッシュボードから構成されるものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
オンライン学習履歴データを取り扱う前に機関同士の共同研究契約締結等を行ったため,実際に分析対象の学習履歴データに対する各処理の開始時期は予想よりも遅れてしまったものの,オンライン学習履歴データのステートメント設計及びラーニングアナリティクス基盤システム構築は問題なく完了したため順調に進展しているものと判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度は,ラーニングアナリティクス基盤システムにおいて解析した学習行動パタンの特徴について検討するとともに,学習行動パタン裏付けのためのインタビュー調査を行う。また,ラーニングアナリティクス基盤システムの評価及び改良点の検討を行う予定である。
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