2019 Fiscal Year Research-status Report
実生活の諸課題解決を目指す教科横断型の科学教育カリキュラムの開発
Project/Area Number |
18K02931
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
三崎 隆 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (70360964)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 教科横断 / STEM教育 / 資質・能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
教科横断型カリキュラムと21世紀型の資質・能力について,日本国内において日本理科教育学会,日本科学教育学会,臨床教科教育学会において情報収集を行った。また本研究では,,STEM教育を中心とした自然科学教育の先進的な取組をしている国外の学校教育諸学校における学校現場の実態調査を行った。ドイツ連邦共和国のベルリン州における学校教育の実態の現地調査を実施した。対象は,小中高一貫のJohn F. Kennedy Schuleの小学校第4学年4A(Geary-Muller teacher)である。STEAM教育の一環として理科,社会,美術の合科授業が行われ,それぞれの教科の良さを生かしながら教科横断的な授業が展開していた。特に,デザインが重視された内容が注目に値し,児童一人一人の個性を十分に尊重している点は参考となる。 また,STEM教育を中心とした自然科学教育の先進的な取組をしているポーランドの学校教育諸学校における学校現場の実態調査をマゾフシェ県ワルシャワ市内の小中一貫のSpoleczna Szkola Podstawowa nr 1 STO im. Jana Nowaka Jezioranskiegoで計画した。しかし,渡航直前に中華人民共和国武漢市から広がった新型コロナウイルスによる肺炎の感染による影響のため,本研究は中止となった。次年度以降への課題として継続的に取り組みたいと考える。 本学教育学部附属松本中学校,附属松本小学校における算数・数学,理科,技術の教科横断型カリキュラムとして21世紀型の資質・能力の授業実践を試みた。教科横断型カリキュラムの実践によって課題探究力,社会参画力,自己表現力の高まりが認められることを確認することができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
教科横断型カリキュラム及び21世紀型の資質・能力に関する日本国内及び諸外国における先進的な学校教育の実態について視察調査に及んでいること,具体的な学校現場に於いて実際的な運用となる教科横断型カリキュラムとしての資質・能力の検討を行ったこと,成果と課題をまとめることができたことによる。
|
Strategy for Future Research Activity |
教科横断型カリキュラム構築の情報収集をより一層推進するとともに,協力校における具体的な教育実践の試行を充実させ,その成果と課題をさらに検討する。特に,新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって中止となったポーランド国の現地調査について継続して実施する。
|
Causes of Carryover |
当初計画で見込んだよりも安価に研究が遂行できた点及び新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって海外視察を中止とせざるを得なかった点による。次年度使用額は令和2年度請求額と合わせて旅費等として使用する予定である。
|
Research Products
(2 results)