2019 Fiscal Year Research-status Report
Development and Practice of Chemical Experimental Tools with Individual Instruction, by Which Everybody Can Be Realized That "Science" Is Useful
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18K02934
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
戸谷 義明 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (30180186)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 実験・観察 / 科学教育 / 生活に役立つ理科 / 化学実験教材(日本語英語版) / 出前化学実験 / 個別指導体験型 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度、筆者はサバティカルより復帰し、指導学生と共に「化学教材実験集II」(2016)に記載した10種類の個別指導体験型実験のうち、プレゼンテーションのない「スライム作り」を除いた、9種類の実験のパワーポイント・プレゼンテーションの英語化を進めた。最初に昨年度より検討、計画してきた「カルメ焼き作り」の英語実践を目指した。7月に「カルメ焼き作り」の日本語による実践を名古屋市西生涯学習センターで行い、そのために行った予備実験の結果を反映し、日本語版パワーポイント・プレゼンテーションを改訂した。この日本語版プレゼンテーション改訂版を英語化し、南山国際高等学校において英語実践を行った。その結果、英語版プレゼンテーションがあれば、実験教室を英語で実施可能であることが明らかとなった。今年度行われた、この「カルメ焼き作り」、及び「化学マジック」の帰国生徒対象の英語実践は、指導大学生による初めての本格的な英語実践となった。「化学マジック」の英語実践でチューンナップされた化学マジック、及び昨年度より英語化を進めてきた「クラリネットを使った音速測定」を、台湾で開催された国際学会NICE2019で実演し、紹介した。 「カルメ焼き作り」英語実践の成功を受け、「カルメ焼き作り」、及び「クラリネットを使った音速測定」を除く、残りの7種類の個別指導体験型実験の日本語版パワーポイント・プレゼンテーションの英語化を重点的に進めた。その結果、9種類の実験のパワーポイント・プレゼンテーション英語版を完成させることができ、その際に日本語版プレゼンテーションの改訂も行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は9種類のパワーポイント・プレゼンテーションの英語化を完成させ、昨年度までの遅れをばん回することができた。しかし、そのために多くの時間を費やし、日本語、及び英語で出前実践を行った「カルメ焼き作り」以外、他の個別指導体験型実験教材の実験内容の改良が余り進展せず、学生による英語実践の機会も得られなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は作成したパワーポイント・プレゼンテーション英語版を使用し、学生による英語実践を行う。南山国際高等学校の帰国生徒対象の「化学マジック」、及び「水あめ作り」の英語実践を計画している。「カルメ焼き作り」と同様に、「水あめ作り」の日本語実践により実験指導法の完成度を確認し、必要に応じて改善の後、英語実践を実施し、英語化教材の実用性を調査する。なお、最近の新型コロナウイルス感染症流行のため、7月に予定した「水あめ作り」の日本語実践が中止となり、実践計画の大幅な変更が必要になると予想される。 2020年度は最終年度であり、化学教材実験集II英語版の出版を目指すが,2018年度の化学マジック実験集英語版の出版と同様、まず日本語改訂版(プレゼンテーションとの内容重複を整理、ミカンの薄皮剥き実験の内容追加)を出版し、次いで、その英語版を出版する計画に変更した。日本語版実験集の英文翻訳は南山国際高等学校出身の帰国生徒(現在は英米学科の大学生)に、スライドや実験集の英文校正は化学マジック実験集と同様に米国サウスカロライナ大学のLinda S. Shimizu教授、及び今年度から協力が得られた愛知教育大学の英語教育のスタッフなどに依頼する予定である。
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Causes of Carryover |
2019年度は個別指導体験型実験教材の実験内容の改良が余り行えず、実践回数も少なかったので、物品費、及び外部講師謝金が僅かであった。2020年度は、2019年度より多い回数の実践を計画している。また、2019年度は英文校正・翻訳の謝金が全くなかったが、2020年度は化学実験集II日本語改訂版の英文翻訳(依頼済)、及び実験集英語版、並びに英語版プレゼンテーションの校正に謝金を支出する予定である。2018年度の化学マジック実験集英語版の出版と同様、まず日本語改訂版を出版し、次いで、その英語版を出版する計画に変更したので、英語版の出版とほぼ同額必要な、日本語改訂版を出版するための経費に充てる。
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Research Products
(4 results)