2020 Fiscal Year Research-status Report
Development and Practice of Chemical Experimental Tools with Individual Instruction, by Which Everybody Can Be Realized That "Science" Is Useful
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18K02934
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
戸谷 義明 愛知教育大学, 教育学部, 特別教授 (30180186)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 実験・観察 / 科学教育 / 生活に役立つ理科 / 化学実験教材(日本語英語版) / 出前化学実験 / 個別指導体験型 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は個別指導体験型の実験教材(含英語版)の開発,実践の研究の完結を目指した.これまで化学教材実験集IIに掲載されている実験テーマの日本語プレゼンテーションを改訂するとともに,英語版を作成してきた.そのうち水あめ作りの実験については、日本語,及び英語による実験教室を計画していたが、新型コロナウイルス感染症の流行で中止せざるを得なくなった.さらに4月以降に計画していた化学マジック実践などの全ての対面実践が中止となった(11月以降に化学マジック実践を2件実施できたのみ).実験を担当する大学生も対面指導が厳しく制限され,6月22日(月)より,週に2回程度の時間制限をした対面指導が開始できた状態であった.この僅かな時間を活用し,水あめ作り実験を改良するための検討を行った.これまでのジャガイモ以外に,タピオカ,サツマイモ,コーンのデンプンで調査し,コーンでは老化により水あめができないこと,タピオカ,又はサツマイモのデンプンを用いれば、ジャガイモの糊化における粘度上昇を回避でき,操作性を改善できること.さらにヨウ素デンプン反応の発色と糖化進行による退色はジャガイモが最良であることなどが分かった.さらに乳酸カルシウムを添加すれば,ジャガイモデンプンの糊化の際の粘度上昇が大幅に低減できることが判明し,今後の実践のための条件を確立することができた. 今年度,著者の研究室がある自然科学棟の改修工事があり,予備実験を行う実験室が使用できなくなった,そこで家政学の実験室をお借りし,水あめ作りの条件検討を行った.ようやく学生が毎日学校に来られるようになった10月以降も,11月の化学マジック実践の準備を兼ね、9種類の化学マジックの演示動画を撮影、作成した以外,11月の研究室の移転、及びその準備、後片付けで,研究を進展させてまとめるのには極めて困難な状況で,研究期間の延長を申請するに至った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度は2019年度作成したパワーポイント・プレゼンテーション英語版を使用し,南山国際高等学校の帰国生徒対象に「化学マジック」,及び個別指導体験型の「水あめ作り」の英語実践を計画していたが,新型コロナウイルス感染症の流行で,生涯学習センターでの日本語の「水あめ作り」実践を含め,全て中止となった.対面指導の制限のために学生に対し十分に時間を掛けて対面指導を行うことができず,水あめ作り実験の改良と化学マジックの演示動画の作成を行うのが精一杯であった.2020年度,著者の研究室がある自然科学棟の改修工事があり,多くの実験室が使用できなくなったり,11月の研究室の移転、及びその準備、後片付けに多くの時間を取られたり,研究を進展させる体制が構築できなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は最終年度であり,化学教材実験集II日本語改訂版,及び英語版の出版を目指す.2018年度の化学マジック実験集英語版の出版と同様,まず日本語改訂版(プレゼンテーションとの内容重複を整理,水あめ作り実験,及びミカンの薄皮剥き実験の内容追加)を出版し,次いで、その英語版を出版する計画に変更した.日本語版実験集の英文翻訳は南山国際高等学校出身の帰国生徒(現在は英米学科の大学生)に,スライドや実験集の英文校正は化学マジック実験集と同様に米国サウスカロライナ大学のLinda S. Shimizu教授,及び2019年度から協力が得られた愛知教育大学の英語教育のスタッフなどに依頼する予定である.
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Causes of Carryover |
2020年度は水あめ作り以外の個別指導体験型実験教材の実験内容の改良が行えず,コロナ禍のため,実験教室の実践を全く行うことができなかった.コロナ禍による対面指導の制限,さらに自然科学棟改修により,使用可能な実験室がなくなるとともに,研究室の移転もあり,研究を進展させることがが極めて困難な状況であった.2021年度は総仕上げのための実践を計画している.また、2020年度は英文校正・翻訳の謝金が全くなかったが、2021年度は化学実験集II日本語改訂版の英文翻訳(依頼済),及び実験集英語版,並びに英語版プレゼンテーションの校正に謝金を支出する.2018年度の化学マジック実験集英語版の出版と同様,まず日本語改訂版を出版し,次いで,その英語版を出版するので、英語版の出版とほぼ同額必要な,日本語改訂版を出版するための経費に充てる.
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Research Products
(4 results)