2018 Fiscal Year Research-status Report
Development and Evaluation of Medical Educational Methods for Elementary School
Project/Area Number |
18K02943
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Research Institution | Tokyo Kasei University |
Principal Investigator |
澤田 めぐみ 東京家政大学, 家政学部, 教授 (30291339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 文子 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (70359678)
出江 洋介 東京都立駒込病院(臨床研究室), 臨床検査科, 部長 (20817580)
木村 博人 東京家政大学, 家政学部, 教授 (30256284)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 科学教育 / 医学教育 / 初等教育 / 科学を学ぶ意義 / 科学と実生活との関連 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、児童に科学を学ぶ意義を実感させるため、科学と実生活との関連を重視した理科の指導案の1つとして、身近な医療機器を利用して教員が実施できる医学教育プログラムの開発を行うものである。 初年度にあたる2018年度は、これまで代表研究者が中心となって実施してきた「こども医学教室」の授業内容のうち①医学を学ぶ導入教育、②循環器(心臓・血管)、③血液の3分野の授業を、東京都中野区の私立N小学校のクラブ活動(サイエンスクラブ)で実践し、児童の理解度及び関心の程度をVAS(Visual Analogue Scale)法により調査すると共に、授業に関する教員の意見を聴取した。これに基づき、本研究の医学教育プログラムの制作は今回実施した3分野から開始することとした。 現在、全身の器官・器官系を理解するためのイラスト教材、血液の成分を理解するための動画教材、顕微鏡の使用法について理解するための教材の制作が進行中である。同時にこれらを用いたスライドプレゼンテーションによる指導案の制作が進んでいる。 なお、今回使用したVAS法による理解度と関心の程度の調査は、小学3年生から6年生まで問題なく実施可能であった事から、今後は開発した教材の教育効果の測定に活用していく予定である。また現在の医学教育プログラムは、小学6年生を対象として教材や指導案の制作にあたっているが、N小学校での調査では、主観的な理解度や関心の程度については学年間の相違は認められなかったことから、本研究の成果は今後小学3年生から6年生まで幅広い学年を対象として活用できる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
教材については、①医学を学ぶ導入教育、③血液の2分野での案が決定し、制作が進んでいる。しかしイラスト教材などの制作にあたっては、学術的な正確性と、児童の理解を助けるための簡略化・模式化との間の調整に相当の時間を要したため、②循環器(心臓・血管)の分野は教材の制作を開始出来なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
教材については、①医学を学ぶ導入教育、②循環器(心臓・血管)、③血液の分野の教材を2019年度に完成させる予定である。さらに、完成した①医学を学ぶ導入の教材を用いて、2019年度に教員向けの研修会の実施を計画している。次の段階として④呼吸器(肺・気管・気管支)、⑤消化器(消化管とその他の消化器系器官)、⑥がんの分野の教材制作を行う予定である。
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Causes of Carryover |
2018年度の研究実績のうち、イラスト教材・動画教材の制作についてはまだ未完成の部分もあるため、その外注費の支払いは2019年度になる予定である。そのため本年度の支出は当初の予定より少なくなっている。
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