2018 Fiscal Year Research-status Report
科学リテラシーを育てる小・中学校理科の気象教育カリキュラムの開発
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18K02945
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
金子 健治 武庫川女子大学, 文学部, 教授 (90611351)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 自動気象観測装置 / 定点観測タイムラプスカメラ / 小・中学校の気象教育 / 台風21号 |
Outline of Annual Research Achievements |
武庫川女子大学学校教育館屋上に既に設置してある自動気象観測装置 Netatmoが、気温、湿度、気圧、降水量、風速、風向のデータをDavis社Weather Station Pro2(設置済み)によるデータと比較してどちらが安定的かつ継続的に正確な気象情報を収集することができるかどうか、またどちらが小・中学校の気象教育に導入しやすいかについて研究を行った。その結果、どちらも同じように信頼できる気象観測データを継続的、安定的に収集できることがわかった。 また、定点観測タイムラプスカメラとして Brino社 TLC 200 とキングジム社 レコロIR7を武庫川女子大学学校教育館屋上に設置し実際に地上から見た雲の画像を継続的に撮影し、どとらがより雲の動きを的確にとらえ、撮影することができるかについて比較をこころみた。その結果、Brino社 TLC 200の方が操作性がよく使い易いので、学校教育に活用するには、相応しい機器であることがわかった。 両方とも、平成30年9月に関西を通過した台風21号の時は、気圧、降水量の変化、風向、風速の変化などを正確にとらえていた。西宮市上空を台風が通過したことを、数値的データと雲の視覚的動きの両方から明らかにしていくことが可能であり、今後、小・中学校の教材として活用することを示唆する結果となった。 小学校 1校、中学校 2校の教員と研究協力を開始していて、それぞれの学校に設置しデータ収集をするとともに、具体的な授業への活用方法を研究していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年次は、それぞれの機器を比較して、どの機器が継続的、安定的にデータを収集しやすいか、また機器として操作しやすいかについて明らかにすることを目的として研究を行った。その目的はほぼ達成したといえる。 また、小・中学校の教員との協力関係を構築し、今後の授業実践の基盤をつくることについても、ほぼ目標を達成することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、小・中学校で、これらの機器を用いた授業実践を行いながら、気象教育の新しいカリキュラムを開発していく予定である。 さらには、新しく開発カリキュラムを評価し、改善していきたいと考えている。
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