2019 Fiscal Year Research-status Report
エネルギー教育のための太陽水素エネルギーシステムの教材開発と教育効果の実証
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18K02946
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Research Institution | Ibaraki National College of Technology |
Principal Investigator |
関口 直俊 茨城工業高等専門学校, 国際創造工学科, 教授 (90310995)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 水素貯蔵装置 / 太陽電池 / 燃料電池 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,太陽電池―水素貯蔵装置―燃料電池で構成される太陽水素エネルギーシステムを,学生実験に導入し,エネルギー教材としての教育効果を評価することを目的としている. 本年度は昨年度に引き続き,雲量の異なる気象区分による太陽電池出力予測について,温度変化量を評価指標に加えて研究を進めた.この温度変化量を気象区分に対して3パターン設定して,それぞれの気象区分についての出力予測を行った.その結果,例えば,雲量2未満(快晴)においては,温度変化量を指標とすれば,時間ごとの予測精度が向上することが分かった.一方,他の気象区分では,温度変化量の有る無しに関わらず,おおきく予測がずれてしまった日もあった. また,燃料電池システムを使用した温度制御システムのモデル化についても検討した.このシステムは,発電ユニットの熱を使用してお湯を沸かし,貯湯ユニットにお湯を貯める。一旦必要な量を温室内タンクへ移動する.その移動したお湯を循環ポンプで放熱器に送り,お湯の熱を放熱させ,温室の温度を設定温度に保つようになっている.なお,熱の奪われたお湯は,温室内タンクへ戻る仕組みになっている.モデル化については,日によって気象条件が異なるが,温室内の最低温度を補償するものであり,ここでは,循環ポンプの駆動時間を電磁リレー制御により実現可能とした.実験の結果,例えば,設定温度(最低温度)10℃とすると,駆動時間5秒で温度上昇も約1℃になり,夜間の最低温度を10℃に保つことができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画していた太陽電池-水素貯蔵-燃料電池-負荷について、まだ、基礎データの取得には至っていないが,日射予測による太陽電池出力分析及び燃料電池システムによる温度制御のモデル化については進展しているため,平均するとやや遅れているといえるため.
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Strategy for Future Research Activity |
日射予測による太陽電池出力分析の研究は継続して進める.具体的には,雲量の少ない状態、つまり、晴れの区分に相当する状態について,パネル温度の時系列データを考慮して日射予測を行う予定である.また,太陽電池-水素製造-水素貯蔵-燃料電池-負荷について,昨年度に引き続き、各種データ(太陽電池電圧・電流,水素流量,配管内圧力・温度,水素貯蔵装置内の温度,燃料電池電圧・電流)について,LabVIEWを用いた測定値の可視化システムの構築を進める.
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Causes of Carryover |
実験装置の見積額と購入額に差異が生じたため,未使用額が発生した.未使用額は,次年度配分額と合算して消耗品等の購入代金に充てる.
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Research Products
(2 results)