2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of teaching materials and curriculum for learning control theory in a practical way
Project/Area Number |
18K02949
|
Research Institution | Maizuru National College of Technology |
Principal Investigator |
川田 昌克 舞鶴工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (90311042)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 制御工学 / カリキュラム開発 / 教材開発 / Arduino / LEGO / MATLAB/Simulink |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,難解な「制御工学」を実践的に学習するための教材開発を行った.当初は,教育用ロボット玩具 LEGO MINDSTORMS とサードパーティの LEGO 用センサを積極的に利用することを検討していた.しかし,これらの販売が中止となったため,マイコン部は Arduino とシールドを,モータ・センサ部は汎用のもので代用することとした.代用品は,LEGO MINDSTORMS と同様,「制御工学」の分野で標準的なソフトウェアである MATLAB/Simulink に対応しているという利点がある. 研究期間の前半は,自動制御を体験するための興味深い実験装置として,二輪スケートボードを開発した.これは,搭乗者が自分で水平に保つことが困難な二輪スケートボードを,自動制御技術でアシストするものであり,自動制御の有効性を身をもって体感することができる.実際の授業で受講者に搭乗の体験をしてもらったところ,受講者のほとんどから好意的なアンケート結果が得られた.また,本研究の成果は,第 62 回システム制御情報学会研究発表講演会で発表し,研究協力者が学生発表賞を受賞した. 研究期間の後半は,特殊な加工技術を必要としない LEGO 部品で本体を組み立て,ネジ類で簡単に汎用のモータ・センサを取り付けることができる教材を開発した.特に,最終年度は,回転型 LEGO 倒立振子とアーム型 LEGO 倒立振子を提案した.これらは,「制御工学」の基本的な内容から発展的な内容までを学習することに適した教材であり,国内講演会で2件の発表を行い,具体的な事例を示した.また,これらの内容については,学会誌(システム制御情報学会)の解説記事の執筆依頼があり,令和 5 年度中に掲載される予定である.さらに,研究期間中に「制御工学」の教科書を2冊,出版した.
|