2020 Fiscal Year Annual Research Report
The Curriculum Development of Early Childhood Science Education Based on the Cognitive Research Outcome
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18K02967
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Research Institution | Osaka Ohtani University |
Principal Investigator |
小谷 卓也 大阪大谷大学, 教育学部, 教授 (50411484)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長瀬 美子 大阪大谷大学, 教育学部, 教授 (50247889)
竹歳 賢一 大阪大谷大学, 教育学部, 准教授 (20712334)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 乳幼児の「かがく」 / 物や現象の性質・仕組み / 乳幼児期一体型数理教育カリキュラム / 探索行動 / マイクロジェネティック法 / 数理のかがく |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度の主な研究実践の具体的な内容は、以下の通りである。 [1]日本保育学会第73回大会(オンライン開催)では、「理数分野での家庭の教育」を幼児教育と接続するための研究・実践について各分野の専門家を招聘し自主シンポを行った。この結果、子どもにとって普段の生活で出会う物や現象の中には身近すぎるためその性質や仕組みに気づきにくいものがある。そこで大人が準備した環境下において物・現象と遊ばせることで、子どもはそれらの性質・仕組みに対して興味を抱き、探索を継続していくという結論に至った。 [2]日本生活科・総合的学習教育学会 第29回全国大会(オンライン開催)において、科学教育の視点から(1)「生活科(自然領域)」における「体験活動」と「理科」の探究活動とをつなぐための新たな視点として「発達段階に応じた思考力育成」と「思考のスキルの育成」という2つの視点を抽出し、(2)(1)の視点を踏まえた新たな接続方法として「乳幼児期一体型数理教育カリキュラム」を提案した。 [3]数学教育学会秋季例会(オンライン開催)において、科学(数理)教育の観点から、(1)低学年の基幹教科である生活科と低学年算数科とを接続するため、生活科における新たな「関わりの対象」として「生活の中の数理」を提案し、(2)これを関わりの対象とした生活科授業として「乳幼児期一体型数理教育カリキュラム」の1つである「数理のかがく」を例示した。 [4]日本乳幼児教育学会第30回大会において、4歳児を対象に実施した「面遊び」の探索行動をマイクロジェネティック法を用いて分析した。この結果4歳児は、長方形のピースの場合は、図形を単純に積み重ねることにより敷き詰められるという性質を、正三角形のピースの場合は、図形を上下逆にして重ねなければ敷き詰められないという性質を感じとるまでに時間を要し、場当たり的な探索をしていたことが明らかとなった。
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