2021 Fiscal Year Research-status Report
保幼小接続を目指した幼児期の科学あそび教材と保育者養成プログラムの開発と実践
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18K02968
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Research Institution | Nakamura Gakuen College |
Principal Investigator |
新井 しのぶ 中村学園大学, 教育学部, 助教 (30529970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 靖弘 中村学園大学, 教育学部, 教授 (00719271)
白石 恵里 中村学園大学, 教育学部, 助手 (20804652)
坂本 真由美 中村学園大学, 教育学部, 准教授 (50325544) [Withdrawn]
田中 るみこ 中村学園大学, 教育学部, 助教 (70614311)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 幼児科学教育 / 理科教育 / 保育者養成 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究は、幼児が遊びを通して自然科学への好奇心や探求心を深めることで、日常生活の様々な現象に対して科学的視点をもつことができるようになることを目指す、幼児向け科学教育の新規プログラムの開発、および科学遊びを実践できる保育者養成プログラムの開発を目的としている。 昨年度までに行った科学絵本の発行とそれを用いた実践の成果および課題を幼稚園・保育所等で生かすために、2021年度は保育者への科学遊び実践のためのワークショップを予定していたが、新型コロナの影響により実践することができなかった。しかし、大学生を対象とし、科学遊びの実践の意義を高めるために、保育者自身が科学リテラシーを向上するための活動を行った。これにより、保育者を目指す大学生の科学リテラシーの変容と幼児に科学を伝えたいという積極性の向上が見られた(2022年度保育学会にて口頭発表予定)。また、幼稚園とオンラインで接続し、幼稚園教諭と協働して科学遊びを実践することで、保育者が科学遊びに積極的に関わり、幼児との対話に科学的視点が伴う効果も得ることができた(新井・圓入・石田、2022)。 小学校理科教育では、児童が理科の見方・考え方を働かせながら実験・観察を行うことで、自然科学の現象を捉えていく。実験・観察において、児童が日常生活で目にする自然科学現象への気づきが仮説設定の重要な根拠となる。ゆえに、我々が効果検証を行った幼児向けの科学活動は、幼児期から自然科学に対して興味・関心を高め、日常生活の気づきを科学的視点で捉えるようになったことから、小学校理科の学習に向けた幼小接続教育の一つとなりえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度までは、保幼小接続を目指した科学あそびのプログラムについて、伝える手段である「科学絵本」と幼児が気づく手段である「科学あそび」を開発し、それらを検証するとともに、保育者を目指す大学生に自然科学の基礎知識を学ぶことが、幼児の自然のふれあいに効果的な働きかけができることを明らかにしてきた。また、新型コロナの影響により幼児や児童を対象とした実践や、科学の知識を生かすことができる保育者養成のワークショップ等を計画通り遂行できなかったが、オンライン会議システムを利用した科学活動や保育者を目指す大学生を対象としたワークショップを行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルスのパンデミックにより、研究計画の変更が生じたことから、積極的な学会発表を行うことができなかった。本年度は、これまでの成果をまとめ、学会発表や論文投稿を行うとともに、幼稚園・保育所の保育者に向けて行う予定であった、実践的な科学遊びのワークショップを行う予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナの影響によって、計画を一部変更したことに伴い、学会発表等が予定通りに行われず、またそれに伴う出張旅費の支出が抑えられたため。
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Research Products
(7 results)