2020 Fiscal Year Annual Research Report
An integrative approach to elucidate social cognition and behavior generated by ambient temperature
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18K03015
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
大江 朋子 帝京大学, 文学部, 教授 (30422372)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 社会的認知 / バーチャルリアリティ / 温度 / 攻撃 / 援助 / 身体性 / 内集団 / 外集団 |
Outline of Annual Research Achievements |
環境温度が人の社会的反応に及ぼす影響として知られる知見は,環境温度が攻撃行動と対人的温かさの両方を促進するという,一見矛盾するものである。本研究プロジェクトでは,これまで異なる研究文脈において検討されてきた両者の流れを統合し,環境温度が関わる社会的認知基盤とそこから多様な社会的行動が生起する過程の解明を目指している。2020年度には,これまでの成果を国内の学会やセミナー等で発表した。国際学会での発表も予定していたが,新型コロナウィルス(covid-19)の感染拡大により大会の開催がキャンセルまたは延期された。 所属機関での感染対策が固まった年度途中からは,実施内容は制限されたものの,中断していたバーチャルリアリティの実験を再開した。実験では,高温や低温のブースに入った実験参加者が,全方位のバーチャルリアリティ空間で刺激人物に遭遇し,その人物の行動に応じて攻撃,援助,無反応のいずれかを選択する課題を行った。刺激人物が他者に危険を与える可能性のある行為をしている場面,困っているように見える場面,そのどちらでもない日常的な行為をしている場面で,参加者はそれぞれ攻撃,援助,無反応を選択することが多かった。ただし,刺激人物が日常的な行為をしている場面では無反応に加えて援助も選択された。他者に危険を与える可能性のある行為が実際に危険か否かについてはあいまいであったが,参加者はその行為をしている人物を内集団成員ではないとみなし,行為を制止させるための攻撃を行った。その際,低温ブースに先に入った参加者の攻撃回数は,低温ブースで危険な物を振り回す人物に遭遇した際には少なく,高温ブースでは多かった。同時に測定した他の指標の結果を考慮すると,参加者自身が危険を感じているとき,その環境が低温であれば回避行動(逃走)が,高温であれば接近行動(闘争)が促進される可能性がある。
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Remarks |
大江朋子 2021 温度×顔印象 「(Humanities Center Booklet(Vol.7) 顔の実験心理学(2) ― 顔では決まらない顔の印象」(pp.22-39) 東京大学ヒューマニティーズセンター
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Research Products
(8 results)