2020 Fiscal Year Research-status Report
Verification of the effectiveness of global education at high school: Comparison between programs and examination of medium-term and long-term effects.
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18K03030
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大川 一郎 筑波大学, 人間系, 教授 (90241760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 健志 埼玉学園大学, 人間学部, 講師 (80715160)
堀口 康太 筑波大学, 人間系, 特任助教 (80808626)
飯田 順子 筑波大学, 人間系, 准教授 (90383463)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | グローバル教育 / 縦断研究 / 海外研修プログラム / ESD教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,高校で行われている先進的なグローバル教育の効果検証を行い,高校生のグローバル志向性を高めるのに有効なプログラムを明らかにすることを目的としている。 昨年度までに開発した尺度等を経年的に行い、3年間の縦断的データを得て、分析のためのデータベースを作り上げた。具体的には、本科学研究費での研究が始まる2年ほど前から、研究代表者が校長を勤めた筑波大学附属高校をはじめとした3つの高校に、新たに11校分の3年間のデータを加えたデータベースとなっている。これらのデータは、縦断データになるため、経年的に実施を行っている生徒については、個人情報の保護の問題もあり、慎重に紐付けを行い、データベースを作成した。 さらに、昨年度、各グローバル教育のプログラム内容を「新科目の設定」「英語研修の実施(校内)」「海外研修(全員)」「高大連携」「地域課題の設定と実施」等の観点から類型化を行ったが、本年度は、さらにデータを加えて、それぞれの効果についての詳細な分析を行った。なお、本年度のデータは、コロナ禍の中、従来通りのプログラムを行えない中で収集されたデータであり、コロナの影響も変数として含めて今年度とそれ以前の効果の違いの分析を行なっている。 特定の生徒を対象とした海外研修プログラムの長期的な影響については、持続可能な開発のための教育(ESD教育)の観点から特徴的で効果のあったプログラムを実施している高校の選定を行った。そして、この活動に積極的に参加している高校生や卒業後、グローバルに活躍している20名程度の卒業生に対してインタビューを行い、質的な視点から分析を行なっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
効果測定のためのアンケートの実施を行った。経年データになり、各実施校で実施の年数も異なるため、研究倫理上の問題もあり、各年度に実施したデータのマッチングに大きな労力と時間を予想以上に費やした。また、コロナ禍の中、グローバル教育のプログラムの実施が、各高校において滞っているため、その影響についても検討を行うこととし、その分析をさらに行なっている。 さらに、海外研修プログラムに参加した卒業生等20名以上について2時間近くのインタビューを行い、その変化についてM-GTAの手法で質的な分析を行なっており、その分析に相当の時間、労力を費やしている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、当初、3年間で終了の予定があったが、分析に時間がかかっていること、コロナ禍の影響の検討も加えた分析も行う予定であること等の理由により、1年間の研究延長の申請を行い、承認された。 データベースはすでに整備され、質的な分析のためのインタビューは終わっているので、次の1年間で引き続き詳細な分析、論文化等を行なっていきたい。
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Causes of Carryover |
分析等、さらに進めるために、研究期間を1年間、延長したため。
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