2019 Fiscal Year Research-status Report
成人期女性の生きがい形成プロセス:キャリア意識のタイプ別での実証研究
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18K03052
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Research Institution | Osaka Ohtani University |
Principal Investigator |
熊野 道子 大阪大谷大学, 教育学部, 教授 (20413437)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 生きがい / キャリア意識 / 成人期女性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、成人期女性が生きがい感を形成する心理プロセスを、これまでに構築してきた時間と状況の2次元からみた生きがい形成の価値過程モデル(生きがい形成モデル)を適用して、キャリア意識の観点から明らかにすることである。上記の目的を達成するために、令和元年度においては、下記3つの観点から研究を行った。
(1)生きがい感・幸福感に関する基礎的文献研究:生きがい感・幸福感について、欧米の考え方とわが国の考え方について文献を収集し、文献の解析を行い、日本人の生きがい感や幸福感の特徴を検討している。また、日本人の生きがい感・幸福感の加齢に伴う変化について、文献や事例の収集・解析を行い、高齢者の心理的適応の理論の一つである補償を伴う選択的最適化理論(Baltes & Baltes, 1990)で説明することを検討している。 (2)成人期女性の生きがいに関する文献研究:生きがい形成モデルを成人期女性に適用するために、成人期女性の生きがい感・幸福感や仕事や子育て環境に関する文献収集や事例収集を行い、文献や事例の解析や評価を行った。 (3)成人期女性のキャリア意識に関する文献研究:成人期女性のキャリア意識について、キャリア形成の理論、キャリア志向、職業観・仕事観、職業選択、ワーク・ライフ・バランス、ライフコースの観点から文献収集や事例収集を行い、文献や事例の解析や評価を行った。そして、成人期女性のキャリア意識と生きがい感の関係を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
成人期女性の生きがい感・幸福感やキャリア意識に関する文献や事例の解析や評価を行っている。これらをもとに、成人期女性の生きがい感とキャリア意識に関するウェブ調査の計画を立案中であるが、新型コロナウィルスの流行によりやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
成人期女性の生きがい感とキャリア意識に関してウェブ調査を行う。調査データに対して統計解析を行い、研究発表を行う。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、新型コロナウィルスの流行により、ウェブ調査の実施に遅れが生じているからである。使用計画は、文献研究、調査研究、学会等の研究集会への参加にかかわる費用が中心となる。
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