2020 Fiscal Year Research-status Report
成人期女性の生きがい形成プロセス:キャリア意識のタイプ別での実証研究
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18K03052
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Research Institution | Osaka Ohtani University |
Principal Investigator |
熊野 道子 大阪大谷大学, 教育学部, 教授 (20413437)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 生きがい / キャリア意識 / 成人期女性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、成人期女性が生きがい感を形成する心理プロセスを、これまでに構築してきた時間と状況の2次元からみた生きがい形成の価値過程モデル(生きがい形成モデル)を適用して、キャリア意識の観点から明らかにすることである。上記の目的を達成するために、令和2年度においては、下記3つの観点から研究を行った。
(1)生きがい感・幸福感に関する基礎的文献研究:日本語の生きがいは海外から注目され、ikigaiと表記され、海外の多くのマスメディアで取り上げられている(BBC, 2017)。また、生きがいのベン図がインターネット上で話題となっている(Huffpost, 2018)。この生きがいのベン図では、日本語のikigaiが、夢中になること(passion)、資質や天職(vocation)、使命(mission)、専門職・職業(profession)の重なりに配置されている。国際的に注目されているikigaiについて、どのような研究論文が発表されているかを明らかにし、今後のikigai研究の可能性と方向性について考察を行い、研究論文を執筆している(生きがい研究、2021年に掲載予定)。 (2)成人期女性の生きがいとキャリア意識に関する文献研究:生きがい形成モデルを成人期女性に適用するために、成人期女性の生きがい感・幸福感や仕事や子育て環境に関する文献収集や事例収集を行い、文献や事例の解析や評価を行った。 (3)成人期女性のキャリア意識と生きがい感に関する調査研究:成人期有職女性の職業観とキャリア志向が生きがい感とどのような関係があるかを明らかにするために、30代有職女性600名(正規職員300名、非正規職員300名)に対してweb調査を行った。調査結果を分析・評価し、考察を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
成人期女性の生きがい感・幸福感やキャリア意識に関する文献や事例の解析や評価を行っている。これらをもとに、成人期女性の生きがい感とキャリア意識に関するウェブ調査を行っているが、新型コロナウィルスの流行によりやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
成人期女性の生きがい感とキャリア意識に関してウェブ調査を行う。調査データに対して統計解析を行い、研究発表を行う。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、新型コロナウィルスの流行により、ウェブ調査の実施に遅れが生じているからである。使用計画は、文献研究、調査研究、学会等の研究集会への参加にかかわる費用が中心となる。
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