2018 Fiscal Year Research-status Report
The Significance of Extracurricular Activities for both Middle School Students and Teachers: Based on the Person-Environment Fit Theory
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18K03061
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
角谷 詩織 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (90345413)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 部活動 / 中学生 / 部活動顧問 / 個人と環境の適合 |
Outline of Annual Research Achievements |
中学生用,顧問教師用,部活動指導員用の3種類の質問紙を作成した。調査項目は,(1)客観的部活動環境(部員数,活動時間・活動頻度,活動の種類・種目等,目標・成績,経験の有無,活動場所・必要備品等の有無,指導者による指導頻度)。(2)部活動外環境(3種共通項目:睡眠時間,家族と過ごす時間。中学生用:勉強時間。)(3)主観的個人要因(部活動観)。(4)主観的P-E適合(共通項目:主観的な活動量,能力の発揮,主体性の発揮,活動場所・必要備品の充足。中学生用項目:所属欲求の充足,指導者の指導,指導者・友だち・先輩後輩との関係。顧問教師用・部活動指導員用項目:技術指導の在り方,部活経営,部員との関係,保護者の協力,学校の協力)。(5)充実感・適応(共通項目:充実感・心理的健康・向上心・自信。中学生用項目として,学校生活満足感,学習意欲。) 2019年1月,男子テニス部,剣道部の顧問経験のある男性教諭1名,女子テニス部の顧問経験のある男性教諭1名にインタビューを行った。その結果,部活動に対する意識として,以下の点が見いだされた。(1)自身に経験のない部活動の顧問をすることも珍しくない。(2)自身に経験のない部活動の場合,技術面では地域人材を活かしつつ,生徒と共にあるいは生徒から学びながら,部のまとまりという面で顧問教師としての役割を果たした。(3)主任など他の職務での責任が増した途端,部活動顧問との両立が難しくなった。それまでは,それなりに部活動に携わることができた。(4)年度当初に保護者に諸事情(顧問に経験がない,月曜日は会議のため部活動はない,必要経費とそれが必要となる時期,大会の取捨選択方針など)を具体的に説明することが大切。(5)生徒個々の諸事情で休むことなどを受け入れる風土をつくることも重要。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者所属先の研究倫理審査を通過した。質問紙の作成が完了した。また,質問紙調査協力者として,中学生約6000名,顧問教師約300名から内諾を得た。実施時期は2019年6月で調整中である。中学校部活動について,顧問経験のある教員にインタビューを実施した。以上から,おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年6月に,中学生約6000名,顧問(副顧問)約300名,部活動指導員若干名に対して,質問紙調査を実施し,9月に調査協力校へ主要結果報告を行う。 日本教育心理学会第61回総会(9月)での成果発表のための原稿〆切(2019年4月)前に質問紙データを収集できなかったため,2020年の日本教育心理学会第62回総会での成果発表に変更したい。また,上越教育大学紀要に成果の一部を投稿する。
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