2019 Fiscal Year Research-status Report
The Significance of Extracurricular Activities for both Middle School Students and Teachers: Based on the Person-Environment Fit Theory
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18K03061
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
角谷 詩織 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (90345413)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 部活動 / 中学生 / 部活動顧問 / 個人と環境の適合 |
Outline of Annual Research Achievements |
中学生と部活動顧問教師に適合する部活動の在り方を検討するために,2019年6~7月,公立中学校1~3年生を対象とした質問紙調査を実施した。中学生4632名(1年生1540名,2年生1482名,3年生1610名),部活動顧問・副顧問担当教師282名より回答を得た。以下に中学生の結果を記す。 1週間当たり活動日数,平日,休日の活動時間ともに,半数以上が「ちょうどよい」とした。日曜日に活動が「ある」部活動の生徒は,活動日数が「多い」あるいは「多すぎる」と回答する傾向が高い。平日1日あたり活動時間が90分以上120分未満で「ちょうど良い」とする生徒が最も多い。90分未満では「少ない」「少なすぎる」が多く,120分以上では「多い」「多すぎる」が多い。ただし,いずれも「ちょうどよい」が70%程度いる。休日の部活動時間と,「睡眠時間」「家族と過ごす時間」「勉強する時間」が足りているかとの関連を検討した結果,「180分未満」で,「睡眠時間が足りない」が多く,「240分以上」は「睡眠時間が足りない」が少ない。部活動時間が短いほうが睡眠時間を足りていないと感じていた。平日の部活動の物理的な活動時間との関連はみられなかった。 部活動に対する意識の中で「主体的に部活動に取り組めている」の得点が低かった。具体的項目として「自分でいろいろ考えて部活動に取り組んでいる」「自分のすることや練習メニューを自分で考えて決められる」「部活動で出てきた問題を自分たちで納得のいく解決方法を探すことができている」「部をよりよくしていくために部員が話し合う機会がある」「顧問の先生のやりかたに納得がいかないときは話し合える」「顧問の先生は,部員の意見や気持ちを尊重してくれる」の項目が該当します。部活動の課題として,部活動における生徒の主体性の育成という点があげられるだろう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定を上回るサンプル数となる公立中学校からの質問紙への調査協力を得ることができた。 全協力校へ集計・分析結果を,市全体の結果,学校ごとの結果に分けてフィードバックした。 顧問教師への質問紙調査結果は,上越教育大学研究紀要第40巻1号に掲載される予定である。現在さらに分析を進めている段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度に大規模調査を実施した結果,中学生,顧問教師ともに,平日2時間程度,土曜日3時間程度の活動時間から大幅に多いあるいは少ない部活動においては,活動時間が中学生や顧問教師の負担感や心理的健康に直接影響を及ぼす可能性が示唆された。一方,大幅に多いあるいは少ないということがない部活動の中学生や顧問教師においては,部活動に対する負担感や心理的健康と直接関連する要因として部活動の物理的活動時間以外の複雑な要因が関連している可能性が示唆された。 また,部活動において中学生の主体性が発揮されていない可能性も示唆され,中学校における部活動の課題の一つとして,部活動における中学生の主体性の発揮があることが考察された。 2020年度は,実施予定であった中学生を対象とした縦断調査の実施が困難となった。 2019年度調査の分析をさらに進め,中学生と顧問教師に有益な部活動の在り方を,物理的要因,心理的要因を組み込んで考察したい。また,そこから得られた考察をふまえて,部活動顧問教師へのインタビューを実施し,部活動時間と部活動顧問教師の負担感や心理的健康とを媒介する要因を探りたい。さらに,教師の立場からではあるが,部活動における中学生の主体性がどのように尊重されているか,重視されているかについてとらえたい。また,大学生へ回顧的質問紙調査を実施することで,中学生にとって有意義な部活動環境として,物理的環境と適応とを媒介する要因を,部活動における主体性を中心に考察したい。 2019年度質問紙調査の分析結果の一部を日本心理学会第84回大会にて発表予定である。
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Research Products
(2 results)