2021 Fiscal Year Annual Research Report
The Significance of Extracurricular Activities for both Middle School Students and Teachers: Based on the Person-Environment Fit Theory
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18K03061
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
角谷 詩織 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (90345413)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 中学生 / 部活動 / 主体性 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年1月,男子テニス部,剣道部の顧問経験のある男性教諭1名,女子テニス部の顧問経験のある男性教諭1名にインタビューを行った。2019年6~7月,公立中学校1~3年生を対象とした質問紙調査を実施し,中学生4632名,部活動顧問・副顧問担当教師282名より回答を得た。2020年7~12月,大学,大学院生を対象とした質問紙調査を実施し,485名から回答を得た。 多くの中学生にとって適した部活動時間は,平日90~120分程度,休日は180分であった。また,部活動時間が少なければ他の日常生活に支障がなくなるという単純な因果関係となるわけではないことが示唆された。また,部活動における中学生自身の意思決定に関わる得点が低く,部活動における主体性が日本の部活動の課題として示唆された。 さらに,大学生に対する回顧的調査からは,中学校の部活動は,身体を動かすことが好きな中学生の個人的ニーズを満たしうる環境として機能することが推測された。一方,身体を動かすことが好きではない個人にとっては,「糧にはなっていない」と回顧する傾向が高いこと,芸術や音楽,探究のニーズの高い個人にとっては必ずしもそのニーズを満たしうる場所としては機能しきれていない可能性が示唆された。 教師にとっては,部活動に対して積極的な教師と消極的な教師とで傾向が異なった。積極的な教師においては,部活動そのものの業務の多さというよりは,教務主任等様々な業務が重なることで負担感が増すことが示唆された。消極的な教師は,部活動そのものの負担の大きさを認識していた。さらに,積極的な教師は,活動種目の経験がない場合でもより高いレベルの試合に挑戦できる状況をつくることができるなどが複数の教員においてみられ,単純に部活動顧問自身の競技経験の有無が中学校の部活動を左右するという関係を見出すことはできなかった。
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Research Products
(1 results)