2019 Fiscal Year Research-status Report
中堅・若手教員別レジリエンス強化のための研修システムの構築
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18K03070
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
中野 有美 南山大学, 人文学部, 教授 (60423860)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 敦夫 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任講師 (30338149)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 認知行動療法 / レジリエンス / ストレス / 教員 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、教員の中に認知行動療法の考え方をベースとして、教員の中にレジリエンスを導く心理的特性を育て、メンタルヘルスを維持・増進することを狙った教材開発を目指している。主に中学校の教員を対象とし、その中堅層、若年層それぞれに特化した内容を盛り込んだ教材を用意して、それを手掛かりに、認知行動療法を活用したストレスマネージメント講習会を開催するなどして学習の機会を与え、講習会参加者をフォローしてレジリエンスの増強を検証することを目的としている。 2019年度は、2018年度に引き続き、教員対象の認知行動療法の概要に関する講習会を実施した(2019年8月、2020年2月)。その際に、本研究のインタビューに応じてくれる教員を募り、結果として、岐阜県の公立中学校で長年教員をしている方々や若手教員達と議論する機会を得た。中堅(教員歴20年以上)と若手の教員(20歳代)それぞれから職場でのストレス状況について詳細に聴取し、各々の立場における教員の仕事上のストレス状況を整理することが出来た。これらの情報をもとに、中堅教員と若手教員のレジリエンスを導く心理的過程を育てる講習会の内容を構築した。 2020年度は、構築した内容に沿った講習会を、中堅、若手それぞれの教員対象に実施していく予定である。(しかしながら、4月現在のところ、5月に1か所、8月に2箇所で講習会開催予定であったが、いずれも新型コロナウイルス感染症予防のため中止になった)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現場の教員へのインタビューに手間取った。さらに、新型コロナウイルス感染症予防のため、予定していた2020年5月の講習会を、3月の時点で中止と決めざるを得なくなった。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、この2年の教員インタビューの結果を踏まえて組み立てた講習会を開催予定である。しかし、新型コロナウイルス感染症拡大予防のための緊急事態宣言(愛知県4月10日より)のために、5月開催予定だった講習会中止に引き続き、8月に予定されていた講習会2件も中止が決まった。感染症の収束を見極めて、再度、協力の意を指名している教員や学校側と調整を試みる予定である。
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Causes of Carryover |
2回講演会を行ったが、名古屋市内であったため交通費がかからなかった。講演は学校の教室ですることになり、会場を借りる費用がかからなかった。インタビュー内容の整理をする際に人件費は発生しなかった。 2020年度は、講習会会場の使用料、講習会を手伝うもの、アンケートの回収、データ入力をする者への人経費に充てていく予定である。7月にシンガポールで開催予定のThe International Association for Child and Adolescent Psychiatry and Allied Professions’ (IACAPAP)に参加し見聞を広める予定だったが、新型コロナウイルス感染症拡大予防のため開催延期となった(4月時点で開催日時未定)。
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