2020 Fiscal Year Annual Research Report
Designing teaching strategy and assessment of integrating cognitive and sociocultural perspectives: SDGs(Sustainable Development Goals)curriculum
Project/Area Number |
18K03077
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Research Institution | Tsuda University |
Principal Investigator |
高垣 マユミ 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (50350567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田爪 宏二 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (20310865)
清水 誠 埼玉大学, 教育学部, 教授 (30292634)
田中 俊也 関西大学, 文学部, 教授 (40171780) [Withdrawn]
寺本 貴啓 國學院大學, 人間開発学部, 准教授 (50585114)
中西 良文 三重大学, 教育学部, 教授 (70351228)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 教育心理学 / SDGs |
Outline of Annual Research Achievements |
2030年の社会を見据えて改訂された学習指導要領では,予測困難な時代に一人一人が未来の創り手になることが求められている。「学習指導要領改定の考え方(文部科学省, 2017)」では,①学びを人生や社会に生かそうとする学びに向かう力・人間性等の涵養, ②生きて働く知識・技能の習得,③未知の状況にも対応できる思考力・判断力・表現力等の育成が目指されている。そして,よりよい学校教育を通じてよりよい社会を創るという目標を共有し,社会と連携・協働しながら,未来の創り手となるために必要な資質・能力を育むことであるとされている(文部科学省, 2017b)。こうした動向を踏まえ、今年度実施した研究は,新学習指導要領で新規に打ち出された「現代的な諸課題に関する教科等横断的な教育内容」を対象とし,その内容を具現化するために,女子大学の教員養成課程において,「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)」を導入した中学生向けの教材作成に取り組んだ。教材作成を行った前後に,受講生のSDGsに対する認識の変容を調査・分析した。量的分析においては,SDGsの認識は[平等・公正],[自然環境],[福祉・教育],[産業・経済]の因子に分かれ,関心度,認知度は平等・公正分野が,取組のイメージは福祉・教育分野が高かった。講義後では,SDGs全体及び各開発目標の認識が向上し,特に自然環境分野の認知度が大きく上昇し,SDGs全体及び福祉・教育分野において認知度と取組みのイメージとの相関が強くなることが分かった。これらの変容を明らかにするために質的分析を行った結果,SDGsの課題に取り組む中で,「教科を横断的に活用する資質・能力」及び「将来の予測が困難な現代的な諸課題を解決していくための自立と共生に向けた資質・能力」が育まれている可能性が示唆された。
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