2019 Fiscal Year Research-status Report
青年期の自閉スペクトラム症者と家族に対するスキーマ療法を用いた心理教育の実証研究
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18K03089
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大島 郁葉 千葉大学, 子どものこころの発達教育研究センター, 講師 (40625472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋垣内 晶 千葉大学, 子どものこころの発達教育研究センター, 特任助教 (30778452)
大渓 俊幸 千葉大学, 総合安全衛生管理機構, 准教授 (60456118)
稲田 尚子 帝京大学, 文学部, 講師 (60466216)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 自閉スペクトラム症 / 青年期男女 / 社会的カモフラージュ行動 / クオリティ・オブ・ライフ / 認知行動療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
自閉スペクトラム症(ASD)は発達早期に診断を受けることで,本人の特性に合わせた対応の工夫が実践される.そのような理解や工夫により,本人の将来的な社会不適応を防ぐことに繋がる.いっぽうで,長期間,特性に見合ったケアやサポートを受けてきていないことがある.その場合,ASD 者にとって「自分はふつうではない」「劣った存在である」という個人の本質的なスティグマの概念 と結びつきやすい(Ruiz Calzada et al., 2012). この研究の基盤となる臨床研究は、児童思春期用の自閉スペクトラム症に対する心理教育プログラム(Aware and care for my Autistic Traits; ACAT)である。ACATは2020年5月に臨床研究に終了予定である。 現在までに、青年期男女向けの研究遂行のプロトコルの作成を完了している。そのプロトコルに対し、ACATプログラムのマニュアル本として、出版を予定している。さらに、青年期男女向けの心理教育プログラムの主アウトカムである「社会的カモフラージュ行動尺度」のバックトランスレーションおよび調査を完了し、現在までに日本語版の標準化を進めている。 なお、青年期男女向けの自閉スペクトラム症の心理教育プログラムの施行は、2020年8月を予定していたが、コロナウィルス感染拡大を受け、急遽、オンラインでの心理教育プログラムに変更中であり、施行は秋以降を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
これまで本研究は対面式での認知行動療法として計画を練ってきた。しかし、新型コロナウィルスの感染拡大の影響につき、研究計画をオンラインの認知行動療法に切り替え、倫理申請書を変更している。また、新型コロナウィルスの感染拡大の影響のため、大学での倫理審査にも遅れが生じている。以上の理由につき、研究の遂行に遅れが出ている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画を、対面式の認知行動療法から、オンラインを使った認知行動療法へと切り替えを行うことで、研究の遂行可能性を高める。
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Causes of Carryover |
今年度は、前年度からの本研究の前身でもある臨床研究のリクルートに難航し、本研究の開始をすることができなかった。そのため、経費を計画どおり使うことが出来なかった。次年度は、コロナウィルスの感染拡大影響に伴い、オンライン化をした形での臨床研究に変更することから、そのコンテンツ作りに差額を充てたいと考えている。
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