2022 Fiscal Year Annual Research Report
Longitudinal investigation of the body acceptance process among women during pregnancy
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18K03090
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
山宮 裕子 お茶の水女子大学, 人間発達教育科学研究所, 研究協力員 (60575504)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大森 美香 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (50312806)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 妊婦 / ボディイメージ / 身体的変化 / 減量行動 / やせ願望 / やせ理想 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度である令和4年度は主に、前年度までに作成され、その信頼性と妥当性の構築がされた尺度の英語版の作成と、その英語版の尺度を用いて、アメリカ人の若年女性を対象にデータ収集が行われた。具体的には、妊娠中に起こる身体的な変化に対するネガティブな態度を測定するためのオリジナル尺度を英訳した後、クラウドソーシングサービスのウェブサイトに、妥当性の検討のためのいくつかのボディイメージに関する尺度を設定した。そして、研究代表者がメンバーになっているメーリングリストや勤務先の大学、またAmazon Mechanical Turkを通じ、350人あまりのデータを集めることができた。しかし、データのスクリーニングの段階でかなりのデータを破棄する結果となったため、引き続きデータ収集が必要となる。しかし予備的な解析を行ったところ、データ数は十分ではないが、信頼性と収束妥当性は確認された。日本人サンプルと比較し不変性の検討を行うためにも、この先もデータを集め続けることとして、一旦本研究は終了することとした。 平成30年度からここまでの研究期間を通じ、妊娠中に起こる身体的な変化に対するネガティブな態度を測定する新しい尺度の開発は成功したといえる。因子構造、信頼性、妥当性は、日本人の妊娠未経験の若年女性と妊娠中の女性において、横断的研究と縦断的研究と通しともに確立された。また、この尺度を使用し、女性のボディイメージ、減量行動、そして妊娠中に起こる身体的変化に対するネガティブな態度の妊娠期間中の変化が、妊娠前のやせ理想の内面化ややせ願望などと関連していることがわかった。これらの知見をいくつかの国内学会、国際学会、国際的学術論文誌にて発表することができた。よって、当初計画していた研究目標は達成されただけでなく、新しい目標への足掛かりも構築することができた。
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