2022 Fiscal Year Annual Research Report
Characteristic of prosocial behavior for anger among elementary and junior high school students.
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18K03099
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
下田 芳幸 佐賀大学, 学校教育学研究科, 准教授 (30510367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺坂 明子 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (10760176)
石津 憲一郎 富山大学, 学術研究部教育学系, 准教授 (40530142)
大月 友 早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授 (20508353)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 小学生 / 中学生 / 怒り / 対処 / アンガーマネジメント / 怒り反すう |
Outline of Annual Research Achievements |
中学生の怒りに関する基礎研究として、海外で開発された「子ども用怒り反すう尺度」を原著者の許可を得て日本語に訳し、バックトランスレーション等の手順を経たのち、中学生705名を対象としてその信頼性・妥当性を検証した。その結果、原因理解(Understanding of Causes),怒り記憶(Angry Memories),怒り再考(Anger Afterthoughts),報復思考(Thoughts of Revenge)という原尺度と同じ4因子構造の合計19項目からなる日本語版子ども用怒り反すう尺度が開発され、再検査信頼性・内的一貫性の観点から十分な信頼性を備え、また併存的妥当性の観点から十分な妥当性を備えた、実用に足る尺度が開発された。 心理教育に関する基礎研究として、近年の、小学生を対象とした学級単位のストレスマネジメント教育・ソーシャルスキル教育に関する実践研究のレビューを行った。その結果、ストレスマネジメント教育およびソーシャルスキル教育の実施内容の傾向が整理され、実践上のポイントや留意点、効果的な実践回数や実施方法、および心理教育としての研究上の課題について明らかにした。 怒り対処の実践研究として、先行研究を基にして、怒りの特徴や意義の理解と怒り対処としての呼吸法やリラクセーション技法の体験から成る授業プログラムを開発し、中学生に対して実践した。実施後の生徒の授業評価や感想等からその効果を分析した結果、開発した授業プログラムが中学生の怒り対処の向上に寄与した可能性が示された。
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Research Products
(5 results)