2019 Fiscal Year Research-status Report
Clutter Image Rating 日本語版の得点と生活支障度の関連
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18K03102
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
川乗 賀也 岩手県立大学, 社会福祉学部, 准教授 (20725113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅野 道生 岩手県立大学, 社会福祉学部, 准教授 (00582008)
堀内 聡 岩手県立大学, 社会福祉学部, 准教授 (20725999)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ため込み症 / 生活支障度 / ゴミ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ため込みの程度を測定するClutter Image Rating (CIR)日本語版の得点と生活支障度の関連を明らかにすることを目的とする。CIRは、寝室、台所、居間の散らかりの程度を9段階で評価する写真を用いた尺度である。 具体的にはためこみによって問題が生じ、福祉的な支援が必要な住居であると専門家が判断した住居の住民CIRへの調査協力をお願いし尺度の信頼性と妥当性の検討をおこなった。結果として27名が研究に参加した。このうち、男性は18名であった。平均年齢は49.9歳であった。 参加者に対して、CIR日本語版とSI-R日本語版に回答するように依頼し、その場で回収した。さらに、1週間の期間をあけて、CIR日本語版に再度回答するように依頼し、後日、郵送で回収した。 内的整合性による信頼性は、1回目がα=.88、2回目がα=.93であった。1回目と2回目の平均得点の相関係数はr=.67であり、再検査信頼性も受容可能な値であった。 妥当性については、SI-R日本語版に欠損値が多い1名を除く26名を分析対象とした。CIR日本語版の得点はSI-R日本語版の散らかり(r=.81, p<.01)および捨てられない下位尺度の得点(r=.62, p<.01)と強い相関を示した。他方で、CIR日本語版の得点は入手下位尺度の得点と弱い相関を示した(r=.35, p<.01)。Meng et al.(1992)に基づく有意検定を行った。その結果、SI-R日本語版の入手下位尺度と比較して、CIR日本語版は散らかり下位尺度とより強く関連していた(z=3.02, p<.01)。SI-R日本語版の捨てられない下位尺度と散らかり下位尺度の間には、CIR日本語版の得点との関連の強さに差はなかった(z=1.52, ns)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和元年度は、複数の福祉関係機関を通じて、関西地方、東北地方においてため込みを呈する住民を募集し、研究協力を得られた参加者にデータの提供を受けた。参加者に対して、Clutter Image Rating (CIR)日本語版、ため込みの程度を測定する自記式尺度であるSavingInventory-Revised(SI-R)日本語版(23項目から構成される尺度であり、散らかり、入手、捨てられないという3つ概念を測定する)に回答するように依頼した。 しかし、CIRにおいて高得点を示す住民は地域とのつながりが希薄で、地域支援を行っている専門家においても、存在は把握していても関わることが難しく調査依頼が少数にとどまったため、当初想定していたデータの入手に遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
調査2として、ため込みのため自室を本来の目的に使用することに困難があり、専門家が支援が必要と判断した当事者に対し、部屋の片づけ支援がおこなわれている。これに該当する当事者宅へ支援者と同行し、部屋の片づけ前後におけるCIRの調査をおこなう。 さらに、調査1ではこれまで当事者にCIRの回答を依頼していたが、今年度は支援者にもCIRへの回答を依頼し、当事者と支援者における認識の違いについても合わせて調査したい。
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Causes of Carryover |
遠方における実地調査が想定よりも少なく旅費が少なかったため使用額が少なくなくなった。 今年度は、コロナ感染症の状況も見ながら調査を進めたい、また、調査協力者への謝金についても見直しをおこないたい。
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