2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a measure to foster sensitivity to attachment needs for daily clinical activities
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18K03136
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
工藤 晋平 名古屋大学, 学生支援本部, 准教授 (70435064)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
数井 みゆき 茨城大学, 教育学部, 教授 (20282270)
北川 恵 甲南大学, 文学部, 教授 (90309360)
中尾 達馬 琉球大学, 教育学部, 准教授 (40380662)
梅村 比丘 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (80805325)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | アタッチメント / AQS / アタッチメント表象 / 敏感性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、子どもや青年(以下、子ども)の支援の中で職員がアタッチメントの観点から子どもを理解し、同時にアタッチメントの観点を滋養することのできるツールを開発することである。 前年度までに、子どもの特徴とその意味を記した、アタッチメント情報カード(AIC)を作成し、社会的養護版について実際に試用してもらった。調査協力者は47名(内4名が辞退、男性12名、女性31名、平均年齢35.0歳)で、pre-testとして、アタッチメントの概念(secureな子どもを想定したAQS)、敏感性を含むアタッチメント表象(アタッチメント・スクリプト法)、行動問題の理解(動画素材を用いた子どもの行動への理解と対応)、および言語能力(WAIS-IVのVIC)の検査を行い、実際に半年間AICを試用してもらった。今年度はpost-testとして、再度AQS、アタッチメント・スクリプト法、子どもの行動への理解と対応についての検査を行い、このデータの分析を行った。 その結果、pre-testへの調査協力者のうち、19名がAICを少なくとも1度、使用した。使用者と非使用者との間で、年齢、性別、各検査結果との統計的差異はなかった。post-testにおけるアタッチメントの変数を目的変数とし、年齢、性別、教育歴、勤務年数、VICを統制し、pre-testにおけるアタッチメントの変数、AICの実施の有無、両者の交互作用の影響を検討したところ、pre-testにおいてAQSの数値が低かった人はAICの使用によってpost-testで数値が上昇すること、他方、アタッチメント・スクリプト法の数値が低かった人は、数値が低いままであることが示された。この結果は、AICの使用が、secureなアタッチメントがどういったものか、という概念を滋養はしたが、敏感性を高めるには至らなかったことを示唆することが考察された。
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Research Products
(1 results)