2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the tablet PC version of the implicit association group test and the intervention program in which nonconsciousness and consciousness work together for enhancing adaptive self-esteem
Project/Area Number |
18K03140
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
山崎 勝之 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 特命教授 (50191250)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 香奈子 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (70580835)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 自律的セルフ・エスティーム / 他律的セルフ・エスティーム / タブレットPC版潜在連合テスト / 児童 / 学校予防教育プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度においては、前年度までに完成させた適応的セルフ・エスティームである自律的セルフ・エスティーム育成プログラムの育成効果を実証的に検討することを試みた。効果評価にあたっては、前年度までに開発したタブレットPC版の自律-他律セルフ・エスティーム潜在連合テストを適用した。このテストは、非意識のままに歪み少なく自律的セルフ・エスティームを測定し、同時に、適応上問題のある他律的セルフエスティームをも測定できる潜在連合テストである。 介入研究では、地方の中規模の小学校2校の5年生157名を対象とし、欠損データを削除後、介入グループと比較対象グループを55名(男子23名、女子 32名)と60名(男子31名、女子 29名)ずつ配置した。介入プログラムは1授業時間(45分)を4時間分毎週1時間実施し、教育前後で(比較対象グループでは介入群と同時期に)上記の潜在連合テストを実施した。なお、本研究ではフォローアップ評価まで実施する予定であったが、コロナウィルス禍の影響でその実施は断念された。 結果は、男女とも教育プログラムを受けた児童の自律的セルフエスティームが教育により統計上有意に上昇し、他律的セルフエスティームは有意に低下した。さらにこの教育効果は、教育前の自律的セルフ・エスティームの高低水準に関係なく確認され、自律的セルフエスティームが高い児童も低い児童も同様に良好な効果を受ける介入プログラムであることが同時に示唆された。 この介入プログラムが完成され、そして、その効果の高さが証明されたことから、実際に数校の学校においてはこの教育を実施し始め、高評価を得ている。また次年度にこの教育プログラムの実施を促進するために研修会や説明会を実施し、今後の広がりへと最初の段階を踏んでいる。
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