2022 Fiscal Year Research-status Report
身体志向の心理療法における身体感覚への気づきと自己制御に関する異分野融合型検証
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18K03142
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
池永 恵美 大分大学, 福祉健康科学部, 准教授 (50618072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿南 雅也 大分大学, 福祉健康科学部, 准教授 (10517080)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 身体感覚への気づき / アレキシサイミア / 臨床動作法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、近年注目されている身体志向の心理療法の1つである臨床動作法に着目し、身体への注意の向け方の違いによって自己制御の仕方やその際の体験の仕方がどのように異なるか、また心理特性の違いによって自己制御の仕方やその際の体験の仕方やその際の体験がどのように異なるかについて検討することを目的とするものである。身体や身体感覚を取り扱う心理療法として臨床動作法やマインドフルネス等が挙げられるが、心理的側面と実際の身体の状態との関連について検討された研究は非常に少ない。本研究では姿勢や動作、筋緊張の状態について実際に計測を行い、心理的側面との関連について検討することを大きな特徴とする。 2022年度は(1)前年度までに実施した実験のうち、アレキシサイミア傾向に着目し、アレキシサイミア傾向と立位保持課題および立位重心移動課題時の重心動揺との関連について分析を行うとともに、(2)新たにアレキシサイミア傾向者の筋緊張及び筋弛緩時の身体感覚の正確性を検討する実験を実施した。(1)については、アレキシサイミア傾向の測定のため実施したTAS-20の尺度のうち「感情同定困難」尺度得点と立位重心移動課題時の重心の不安定さに有意な相関が認められた。「感情同定困難」は動作時の身体感覚への気づきの乏しさとも関連し、それが重心の不安定さにつながった可能性が示唆される。(2)については、アレキシサイミア傾向者の身体感覚の正確性について、主観的評価(筋緊張や筋弛緩の感覚の主観的評価)と客観的評価(筋電計により筋活動量を算出)の乖離度を算出し検討した。その結果、筋緊張課題においてアレキシサイミア傾向高群は低群と比べて乖離度が大きくなる傾向がみられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の流行により、実験協力者が集まりにくく、また対面での実験実施が困難な時期があったたため、当初の研究計画より研究の遂行が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度はこれまでに実施した実験についてさらに分析を進めるとともに、臨床動作法の介入による身体感覚への気づきや自己制御の変容プロセスついても検証を行う予定である。
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Causes of Carryover |
実験が当初予定より遅れているため次年度使用額が発生している。2023年度は当初予定されていた実験を実施し、被験者や実験協力者への謝金、成果発表のための旅費等に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)