2021 Fiscal Year Research-status Report
Effectiveness of the Cognitive Interview towards passive interviewees
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18K03165
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Research Institution | National Research Institute of Police Science |
Principal Investigator |
横田 賀英子 科学警察研究所, 犯罪行動科学部, 室長 (00356164)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和智 妙子 科学警察研究所, 犯罪行動科学部, 室長 (30415442)
大塚 祐輔 科学警察研究所, 犯罪行動科学部, 主任研究官 (30548037)
平間 一樹 科学警察研究所, 犯罪行動科学部, 研究員 (00778988)
渡邉 和美 科学警察研究所, 犯罪行動科学部, 部付主任研究官 (80356211)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 認知面接 / 記憶 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢群(65~75歳、33人)と非高齢群(25~35歳、33人)を対象に実施した実験データを用いて、分析を行った。実験では、認知面接による記憶想起の終了後に、それぞれの質問手法の難易度や難しかった点等について回答を求めたが、本分析では、質問手法のうち、①悉皆報告(「重要でないと思うことでも、完全に思い出すことができないことでも、どんな些細なことでもいいので、思い出せる全てのことを話してください」と自由再生を求める)、②時間分割質問による報告(出来事を3つの場面を区切って悉皆質問を行い、自由再生を求める)、③図面による報告(図に車や人の動きを矢印で書き込んでもらう)の難易度(7段階評定)を比較した。高齢群、非高齢群ごとに一元配置分散分析(実験参加者内要因)により分析した結果、両群ともに、質問手法の主効果が有意であり、事後検定の結果、悉皆報告の難易度が最も高く評価され (M = 4.9, SD =1.7)、次いで、時間分割質問による報告(M = 4.1, SD =1.7)、図面による報告 (M = 3.1, SD =1.8)であった。実験参加者に、悉皆報告の難しかった点を自由に述べてもらったところ、「思い浮かばなかった」「ただ車しか見ていない、周りを見ていなかったから」など、報告すべき想起内容が思い浮かばなかったことが挙げられた。次に、各質問手法の難易度と、想起の自信度(7段階)との偏相関係数(媒介変数は年齢群)を算出した。その結果、全ての質問手法の難易度と想起の自信度との間に中程度の相関が認められ(悉皆報告: r = -.353, 時間分割質問: r = -.467, 図面による報告: r = -.416)、記憶想起に自信がない場合に報告をより難しく感じていた。悉皆報告が困難な場合には、時間分割質問や図面による報告を組み合わせることが有用であると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和3年度に、対面での実験の実施が可能であるか検討したが、結果として、コロナ禍が収束しなかったことより、実験の実施を延長したため。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度中に、インターネットを介した実験を実施する。得られた知見については、学会及び論文により報告する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により、対面による実験を実施することができなかったため、次年度使用額が生じた。令和4年度中に、インターネットを介した実験を行う予定である。
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Research Products
(2 results)