2023 Fiscal Year Research-status Report
Impulsive behavior and the underlying brain mechanisms in a delay-discounting paradigm
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18K03182
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Research Institution | Edogawa University |
Principal Investigator |
佐藤 俊彦 江戸川大学, 社会学部, 教授 (20322612)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | Delay discounting / Impulsive choice / SHR / WKY / Choice ratio / Reward / Blood pressure / Heart rate |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度において,SHRのdelay discountingを調べるために,impulsive choiceに関する予備実験を行った。SHR/IzmとWKY/Izmの雄6匹ずつを用いた。実験は1セッションあたり60試行であり,12試行ずつ5つのブロックに分けた。各ブロック中の最初の2試行では,2本のレバーのうち,1本だけを提示する強制選択試行であり,被験体がノーズポークした後に,いずれかのレバーが提示された。一方のレバーは“immediate”レバーであり,レバー押し反応の後すぐにペレット1個の報酬が与えられたのに対して,もう一方のレバーは“delay”レバーであり,レバー押し反応の後,一定の時間間隔をあけて,ペレット4個の報酬が与えられた。ペレットが提示されるまでの時間間隔は,ブロックごとに異なっており,第1ブロックで0秒後,すなわち,レバー押しの直後にペレットを提示した一方で,第2ブロックから第5ブロックにかけては,それぞれ10,20,40,60秒後にペレットを提示した。これに続く10回の試行では,2本のレバーを提示する自由選択試行であり,被験体がノーズポークした後に,2本のレバーのいずれかを選んで押すことができた。連続した3セッションのデータを用いて,“delay”レバーの選択率を求めた。選択率は,自由選択試行での“delay”レバーの反応数を,同じく自由選択試行における“immediate”レバーと“delay”レバーの両方を含む反応数で割ることにより求めた。第5ブロックにおける“delay”レバーの選択率に関して,SHRの平均値のほうがWKYよりも低くなっており,この差には有意傾向を認めた(p = 0.078)。少数個体による実験であったものの,有意傾向を認めることができたため,さらに被験体を増やしてデータを追加したいと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和4年度以前からの遅れと合わせて,令和5年度には,長野大学から江戸川大学への所属変更があっただけでなく,4月から入院してしまい,6月までを静養期間として使うことになってしまった。本研究の実験は,夏休みと春休みの時期に重点的に行うことを予定していたものの,令和5年度の夏休みには実験を実施することができなかった。 他方,春休み(令和6年2~3月)には,impulsive choiceの予備実験に取り掛かることができた。これを励みに努力していきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間をさらに延長していただいたため,研究期間中に予定していた実験を,次年度中に実施することを予定している。 次年度の夏休みと春休みの予定を早めに調整し,実験計画を立てていきたい。
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Causes of Carryover |
2024年度まで研究期間を延長していただいた。これまでに実施できなかった実験を,次年度に実施したい。 使用計画としては,使用する機材の追加部品の購入のほか,被験体と薬品類等を購入する見込みである。
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