2018 Fiscal Year Research-status Report
Bicategorical covering theory and derived equivalence classifications
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18K03207
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| Research Institution | Shizuoka University |
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Principal Investigator |
浅芝 秀人 静岡大学, 理学部, 教授 (70175165)
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2018-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 次数付け / 圏の作用 / グロタンディーク構成 / スマッシュ積 / 2-圏 / 2-同値 / 擬関手 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
Gを群とする。G-作用をもつ小圏とG-同変関手のなす2-圏G-Catと，G-次数付き小圏と次数弱保存関手のなす2-圏G-GrCatとの間に随伴同値が存在するという定理を以前に証明していた。これは，Cohen-Montgomery双対を2-圏化したものになっていて，後の導来同値を考察する際に基本となるものであった。しかし，ここでのG-作用の条件は，Gの各元を圏の同型に対応させるため，強すぎる仮定であった。そうではなくGの各元を圏同値に対応させるG-擬作用に緩めた設定で同じ定理を示す必要があった。今年度，この弱い設定でも定理の主張が成り立つことをまず証明した。次に，本研究では群Gを小圏Iに取り替えて一般化することが目的であったので，この部分をこの形に一般化することに取り組んだ。以下，それを段階ごとに記述する。
(1) 小圏Iによる次数付けをもつ圏を定義した。
(2) 小圏Iによる次数付けをもつ圏CとIとのスマッシュ積をIからの作用を持つ圏として定義した。
(3) Iからの擬作用をもつ小圏全体とI-同変関手からなる2-圏Pfun(I, k-Cat)と，Iによる次数付けを持つ圏とI-次数弱保存関手からなる2圏I-GrCatを定義した。
(4) Pfun(I, k-Cat)からI-GrCatへの2-関手Grは，グロタンディーク構成を一般化して構成し，逆にI-GrCatからPfun(I, k-Cat)への2-関手 ?#Iは，Iとのスマッシュ積を拡張することによって構成した。
(5) このとき，Grと?#Iが互いに逆の2-随伴同値を与えることを証明した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
スマッシュ積を用いると，本研究の目的としている問題は次の2つの問題に帰着する。
(i) I 次数付き線形小圏B, B′ が導来同値であるとき、どのような条件があればB#IとB'#Iが導来同値になるか。
(ii) コラックス関手X: I →k-Cat に対して、X とGr(X)#I は同値になるか。
一般化したグロタンディーク構成と，Iとのスマッシュ積構成が，Pfun(I, k-Cat)とI-GrCatの間に2-随伴同値を与えることが証明できたので，(ii)の問題は擬関手については肯定的に解けたことになる。この証明を見ていると，コラックス関手という条件だけでは弱すぎる可能性がある。その場合，コラックス関手という条件は擬関手に取り替える。実際に応用する場合でも擬関手まで仮定してよい。以上により，研究は順調に進んでいると言える。この内容について2018年チェコのプラハで開催された，多元環の表現論国際会議で発表した。現在，その論文を準備しているところである。
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| Strategy for Future Research Activity |
目的としている2つの問題
(i) I 次数付き線形小圏B, B′ が導来同値であるとき、どのような条件があればB#IとB'#Iが導来同値になるか;
(ii) コラックス関手X: I →k-Cat に対して、X とGr(X)#I は同値になるか;
の内，2番目のものが擬関手について解けたので，これを論文にまとめ，次に1番目の問題を解くことに着手する。
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| Causes of Carryover |
環論および表現論シンポジウムと日本数学会秋期分科会が同じ岡山で開催されたおかげで交通費が節約できた。また来年度に日中韓国際環論シンポジウムが日本で開催されるが，その開催費用を援助する必要が生じた。そのため代数学シンポジウムの旅費と書籍購入用に当てていた分を，この援助に充当することにした。これは来年度，上記シンポジウムの海外招待講演者の旅費に充てる計画である。
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Research Products
(11 results)
