2021 Fiscal Year Research-status Report
Existence of higher dimensional crepant resolutions and generlization of the McKay correspondence
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18K03209
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 由佳理 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 教授 (70285089)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 亮 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (10252420)
伊山 修 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (70347532)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | クレパント特異点解消 / exceptional collection / 有限次元代数 / ねじれ自由類 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度には2020年度に開催した研究集会の論文集を作成した。投稿された論文の査読を依頼し、現在編集中であり、2022年度中には出版できる予定である。2021年度もまだコロナ禍が続いていたため、研究計画通りの研究活動はできていないが、個々の研究活動は進んでいる。 伊藤は3次元及び高次元のクレパントな特異点解消に関する予想について、凸体の幾何学を用いた議論で証明できる方針を見つけ、現在その完成に向けて研究中である。 石井はHirzebruch 曲面 Σ2 上の exceptional collection について上原北斗氏および大川新之助氏と共同研究を行い,その結果をまとめてプレプリントとして公表した.主な内容は,導来圏の例外対象が spherical twist の合成で Grothendieck 群でのクラスを保ったままベクトル束に変換できること,任意の例外列が充満な例外列に拡張できること,長さ4の例外列の集合に組紐群が推移的に作用すること,などである. 伊山は木村との共同研究で、ネター代数Aのねじれ類の集合tors Aを調べた。Rの素イデアルpごとに、剰余体k(p)上の有限次元代数のねじれ類の集合tors Aを考え、それらの直積の部分集合としてtors Aが実現されることを示した。さらに部分集合としての詳細な記述を、いくつかの場合に与えた。Aのねじれ自由類およびSerre部分圏に対しても、より精密な記述を与えた。淺井との共同研究で、Derksen-Feiの標準分解により与えられる錐の内点は全てTF同値であることを示した。さらにAが遺伝代数の場合とE-tameと呼ばれる場合に、錐の内部が一つの同値類であることを示した。また有限次元代数Aの2項傾複体からは、Aの実Grothendieck群内で構成される扇の基礎理論を青木, 東谷, 加瀬,水野との共同研究で構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍で国内外の行き来があまりできなかったので、セミナーなどを対面で開催できなかった。また海外からの研究者を招いての勉強会もできないなど研究交流が不便な状況が続いており、計画した通りの研究活動ができていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度には、2020年度に開催した研究集会の報告集に当たる論文集が完成する予定であり、その執筆者や関連する研究者との交流を再開したい。とくに研究代表者である伊藤は2022年度早々に渡英して個人的に研究交流を再開する予定を立てている。 しかし研究集会を開催するまでには至らないかもしれないので、その代わりになるオンライン開催など開催方法を変更するなどを工夫して、計画通りの研究を推進する予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により、国内外の出張ができず、その旅費の出費がなかったため。今後、国内外の出張が可能になりそうなので、その旅費、およびパソコンや周辺機器の購入をする予定。
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