2021 Fiscal Year Research-status Report
On finite generation of symbolic Rees rings of defining ideals of space monomial curves
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18K03226
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
蔵野 和彦 明治大学, 理工学部, 専任教授 (90205188)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | Cox 環 / symbolic Rees 環 / 有限生成 / negative curve |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度に作成したプレプリント「Equations of negative curves of blow-ups of Ehrhart rings of rational convex polygons」は、2022年度に査読付き国際雑誌 Journal of Algebra に掲載が決定された。スペースモノミアル曲線の定義イデアルでのブローアップの中の自己交点数が負の曲線が有理曲線になるかを議論している。現在のところ、ここで得られた判定法にはすべての具体例に適用可能であり、それによって、自己交点数負の曲線は有理曲線であることがわかるのである。この論文では、一般の射影的トーリック曲面の一点ブローアップの自己交点数負の曲線を調べるために、r-nct というものを定義してその性質を調べている。r-nct は素体上で定義される絶対既約な曲線であることや、自然数 r を決めたとき本質的に r-nct は有限個しかないということを証明した。しかし、r-nct は標数に因ることが、具体例からわかる。そのために自己交点数負の曲線の存在性は基礎体の標数に因るわけである。(9,10,13) で定まる重み付き射影平面の一点ブローアップが、標数 2 のときに標数 2 特有の 3-nct によって自己交点数負の曲線があるのである。また、Roberts による二つ目の Cowsik の問題に対する反例も、ある正規射影多様体の Cox 環であることが証明されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定していた成果の発表や、海外出張によって著名な研究者にレビューを受けるという計画は、コロナ禍によってすべて中止になった。また、オンライン授業の準備等、所属研究機関での様々な業務が例年よりも重くなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、何とか今まで得られた結果を様々なところで発表して、レビューを受けたい。 数学的には、更なる発展を目指したい。negative curve map (有理三角形をパラメトライズする平面を考え、それによって定まる射影的トーリック曲面の一点ブローアップが自己交点数負の曲線を持つような有理三角形を平面上に記す)の作成を進めてゆく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により、計画していた出張がすべて中止になったため。
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