2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of local ring theory actively using the theory of Hilbert functions
Project/Area Number |
18K03241
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
大関 一秀 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (70445849)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 可換環論 / 局所環 / ヒルベルト函数 / ヒルベルト係数 / Rees代数 / 随伴次数環 / Sally加群 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、代数学の可換環論に関するものである。特に、ヒルベルト函数の理論を積極的に用いて、可換環論を発展させることを目的としている。与えられたイデアルに対して、そのヒルベルト函数の挙動を注視し、イデアルやそこに含まれる可換環の構造を分類することが課題である。 本研究の最終年度(令和4年度)は、H. L. Truong氏(Institute of Mathematics, IMVAST、ベトナム・ハノイ)とH. N. Yen氏(同上)との国際共同研究にて得られた成果が、Proceedings of the American Mathematical Societyにて国際共著論文として出版された。これは、イデアルの第1ヒルベルト係数とindex of reducibilityという二つの不変量に着目し、sequentially Cohen-Macaulay環の特徴づけを行ったものである。さらに、12月に、ベトナムのInstitute of Mathematics, IMVASTを訪問し、両氏とヒルベルト係数の有限性に関する研究打合せを実施した。 最終年度(令和4年度)は,日本数学会2023年度秋季総合分科会(北海道大学・9月)、第43回可換環論シンポジウム(大阪大学・11月)にてstretchedイデアルの構造に関する研究成果報告を行った。 本研究の前半(平成30年、令和元年)は主に正規ヒルベルト函数および係数の挙動の解明について、M. E. Rossi氏(ジェノバ大学・イタリア)とS. K. Masuti氏(IIT Dharwad・インド)と国際共同研究を実施し2編の国際共著論文を出版し、8件の学会および研究集会における研究成果発表を行った。令和2年度から令和4年度にかけてCOVID-19の影響により、本研究の主な推進策の一つであるジェノバ大学への渡航を延期するなど、研究計画の大幅な変更が生じた。その一方で、オンラインにて実施された各種学会および研究集会にて4件の成果発表を行った。さらに、ベトナムとの国際共同研究を実施し、前述の最終年度における成果に身を結ぶ結果となった。
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Research Products
(6 results)