2019 Fiscal Year Research-status Report
Research on arithmetic of number fields and coverings with non-commutative Galois groups
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18K03253
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| Research Institution | Sophia University |
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Principal Investigator |
角皆 宏 上智大学, 理工学部, 教授 (20267412)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中筋 麻貴 上智大学, 理工学部, 准教授 (30609871)
五味 靖 上智大学, 理工学部, 准教授 (50276515)
梅垣 敦紀 愛知大学, 国際コミュニケーション学部, 准教授 (60329109)
都築 正男 上智大学, 理工学部, 教授 (80296946)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 整数論 / 代数学 / ガロア理論 / アルゴリズム |
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| Outline of Annual Research Achievements |
今年度に主に取り組んだテーマは、生成的多項式の代数的整数論への応用である。昨年度に取り組んだ双二次不分岐拡大を持つ二面体型5次体の無限族の構成は、論文を投稿し、改稿を経て受理に至った（出版時期未定）。引続き、二面体型5次体の単数群の具体的な決定について調査をしたが、現時点では先行研究の追随に留まっている。また、5次交代群型の6次多項式を利用して、2次不分岐拡大を持つ5次交代群型6次体の構成に取組んでいる。数値例の実験により、無限族の存在を示唆する幾つかの顕著な現象を観察したので、その理論的な裏付けに取り組んでいる。
また、第27回整数論サマースクールの運営に参画し、講演を行なうとともに、企画の相談や資金面での支援を行ない、集会の実施と報告集の出版に貢献した。生成的多項式とガウス和・冪基底との関係など、本研究に関連するテーマで、本研究組織外の参加者とも多くの議論が行われ、研究が進展している。
研究分担者を中心とする研究では、梅垣氏が類数に関する問題で進展を得た。昨年度の成果である類数の大きな双三次アーベル体の無限族を構成については論文が出版され、引続き4次体についても同様の結果を得て、論文が受理されている（出版時期未定）。また、中筋氏は多重ゼータ関数・多重ゼータ値および多重ベルヌーイ数の一般化に取り組み、シューア型と呼ばれるもの一般化について成果を得て、幾つかの講演および報告集原稿を発表した（一部出版時期未定）。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
生成的多項式の代数的整数論への応用として、二面体型5次体については、不分岐拡大の構成に加えて、単数群の観察も進んでいる。また、類似の多項式を用いた研究として、5次交代群型6次体については、更に大きな計算が必要になるが、計算機による実験的な観察で興味深い現象が幾つか見つかっており、成果が期待できる。
第27回整数論サマースクールは集会実施・報告集出版が滞りなく完了し、本研究組織外の参加者の研究進展にも大いに資するところがあった。
研究分担者を中心とする研究では、多重ゼータ関数・多重ベルヌーイ数とその拡張に関しても既に研究発表および論文の掲載に至っており、更に今後の進展が期待できる状態である。また、大きな類数を持つ代数体の構成に関する結果も、双三次代数体の場合に加えて４次体の場合の研究についても、既に論文誌への掲載が決まっており（出版年未定）、さらに一般化も進んでいる。
この他の課題については余り進んでいないものもあるが、幾つかのものは準備が進んでいる。
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| Strategy for Future Research Activity |
二面体型5次体の数論に関しては、引続き整数環・単数群が共に明示的に得られるような場合の探求を行ないたい。さらに、5次交代群型6次多項式での類似の現象の探求についても、実験的な計算観察の段階から進めて、無限族の構成に向けた研究を進めたい。これらの探求では有限群の表現論や保型形式論との関係も予期されるので、各分野の研究分担者との連携を深めたい。研究分担者を中心とする課題もそれぞれ順調であるので、引続き進める。これらを通じて、学内の大学院生を研究補助者とするのみならず、学外の大学院生・若手研究者との共同研究も含めて、研究態勢を整備していきたい。本研究費の旅費による研究会参加は、本来なら国内で4回程度を予定しているが、現今の感染症蔓延の状況下で、その実施は未定であり、その分を物品購入による研究環境整備に充てる可能性が高い。その他の使途の予定は、書籍代や計算機ソフトウェアおよび周辺機器など、通常のようなものである。
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| Causes of Carryover |
研究代表者分については、第27回サマースクールの運営に参画するため、多額の支出を予定していたが、研究補助者としての大学院生の旅費の支出がなかったこと、報告集印刷経費を抑えることができて分担が少なく済んだこと、不慮の支出がなかったことにより、予定より少額の支出になったことが挙げられる。また、代表者・分担者を通じて、感染症蔓延対策のため、2020年度2月以降の研究出張ができず、旅費支出のために残しておいた額が次年度使用となった。
旅費支出については現在2020年度4月時点で今後の見通しが立たないので、状況を伺いつつ、物品購入などに回して研究環境を整備することも考えている。
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