2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K03272
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
長谷川 和志 金沢大学, 学校教育系, 教授 (50349825)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守屋 克洋 筑波大学, 数理物質系, 助教 (50322011) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 四元数多様体 / 超複素多様体 / 運動量写像 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の予定通り,所属研究機関のサバティカル研修制度を利用しドイツ・ハンブルク大学に滞在しVicente Cortes氏と共同研究を行った. 本年度はある種のU(1)作用が与えられた四元数多様体から超複素多様体を構成することを試みた.これを四元数多様体に付随するSwann束とよばれる(概)超複素多様体を考え,その上でJoyceによって導入された超複素運動量写像を構成することにより行った.本研究ではまずSwann束上の概超複素構造の可積分性をPedersen, Poon, Swannによる結果よりも詳細に調べ,彼らの結果を一般化した.この一般化により,Joyceの結果をより広い対象に適用することができた.次にその超複素運動量写像を用いて,元の四元数多様体と同次元の超複素多様体を得ることができた.この構成は,四元数構造や超複素構造と適合した計量をもった四元数ケーラー多様体と超ケーラー多様体に対する結果であるQK-HK対応(quaternionic Kaehler-hyperKaehler対応)とよばれているのもの一般化となっている.また,コンパクトな等質四元数Hopf多様体の例も構成したが,位相的な制限のよりこの例はQK-HK対応ではあらわれない多様体であることが分かるので,当研究結果は既知の結果であるQK-HK対応を真に含むものと考えられる.今後は,この構成法によって新しい超複素多様体を得ることも考えていく.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画通り,ある種のU(1)作用が与えられた四元数多様体から超複素多様体を構成することができた.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度はまず逆の構成すなわち超複素多様体から四元数多様体を構成することを考える.
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Causes of Carryover |
研修受け入れ機関(ハンブルク大学)において文具等は使用できたので購入する必要がなかったため次年度使用額が生じた.また,これを含め成果発表や研究打合せ等の旅費に充当する予定である.
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