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2020 Fiscal Year Research-status Report

群の作用する非正曲率空間および無限コクセター群と有限グラフの研究

Research Project

Project/Area Number 18K03273
Research InstitutionShizuoka University

Principal Investigator

保坂 哲也  静岡大学, 理学部, 准教授 (50344908)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywordsコクセター群 / コクセター群の同型問題 / グラフの再構成可能予想 / 再構成可能グラフ
Outline of Annual Research Achievements

与えられた2つの有限生成な無限コクセター群が群として同型か否かを判定する無限コクセター群の同型問題は重要で未解決な問題である。先行研究として, N.Brady-J.P.McCammond-B.Muhlherr-W.D.Neumann(2002), Howlett-Muhlherr(2004), Marquis-Muhlherr(2008), およびCaprace-Przytycki(2010)による研究がある。これらの先行研究により, 与えられたコクセター系に対してangle-compatibleなコクセター系がすべて求められるならば, 無限コクセター群の同型問題は解決するところまで解明されている。昨年度までに本研究でこの問題に対して得られた結果の条件を精査し深めた。共役な集合に関する条件(untangle-condition)の下で, angle-compatibleなコクセター系が有限のツイストで移りあえる十分条件に関する研究を行った。この条件の下で, 2つのコクセター系のある分割がcompatibleならばこれらのコクセター系は共役の差を除き有限のツイストで移りあえることを示した。
この結果から今後は「このuntangle-conditionは常に成立するのか?」および「angle-compatibleな2つのコクセター系はある分割でcompatibleになるのか?」という問いが重要になる。もしこの両方の問いに対し肯定的な解決が得られるならば, 上述のことから無限コクセター群の同型問題は解決される。
また, 有限単純グラフの再構成可能予想はグラフ理論の有名な未解決問題のひとつである。本研究では, 2種類の矢印を持つ有向グラフを用いるアプローチで研究を行い, 一定の研究成果が得られた。昨年度までに作成した論文の証明の一部が完全ではなかったため, 条件と議論を精査している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究課題の目的である「無限コクセター群の同型問題」について, 共役な集合に関するuntangle-conditionの下, 2つのコクセター系のある分割がcompatibleならばこれらのコクセター系は共役の差を除き有限のツイストで移りあえることが得られたこと, および, 「グラフ理論の有限単純グラフの再構成可能予想」において, 2種類の矢印の有向グラフを用いるアプローチにより一定の成果が得られたため。

Strategy for Future Research Activity

(1) 無限コクセター群の同型問題について引き続き研究を行う。コクセター系の分割について研究を深めたい。
(2) 有限単純グラフの再構成可能予想について有向グラフを対応させて考える手法により一定の研究成果が得られた。作成した論文の証明の一部はまだ完全ではないため, 内容の精査を行い, 論文をより完全な形に仕上げたい。また可能ならば研究を更に進展させたい。
(3) CAT(0)空間に幾何学的に作用するある形の群の理想境界の位相は非可算無限のバリエーションを持つのではないかという予想がある。この予想に取り組み, CAT(0)群の理想境界の位相の研究に寄与したい。

Causes of Carryover

予定していた出張ができなかったため。
研究で必要となるノートパソコンまたは図書を購入する費用に使用する。

URL: 

Published: 2021-12-27  

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