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2020 Fiscal Year Research-status Report

部分双曲力学系の野性的挙動と滑らかさ

Research Project

Project/Area Number 18K03276
Research InstitutionDoshisha University

Principal Investigator

浅岡 正幸  同志社大学, 理工学部, 教授 (10314832)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywords力学系
Outline of Annual Research Achievements

前年度に得た高次元ユークリッド空間の縮小写像系による半群が定めるカントール集合の交わりのC^1安定性についての結果を整理し,論文をより明快な形に書き換えた.投稿された論文はアメリカ数学会の雑誌,Transactions of the AMSに掲載されることが決定した.また,この結果に関して京都大学の力学系セミナーや数理解析研究所での力学系研究集会で報告をした.
前年度に得ることができた2次元トーラス上の面積保存写像に対するclosing lemmaに関する結果についても,証明をいくつかの点で改良し,ほぼ論文としてまとめることができたので,次年度の早い時期に専門誌に投稿する予定である.
2次元トーラスの面積保存写像のclosing lemmaに関する研究から派生して,3次元アノソフ流のBirkhoff切断の様子とアノソフ流がR-coveredという性質を持つこととの間の関係の研究に着手した.アノソフ流がそれに横断的な接触構造を保つとき,R-coveredとなることがBarbotによって示されている一方で,Birkhoff切断は接触トポロジーにおける重要な道具であるopenbook分解の一種と思うことができる.この類似と2次元面積保存写像に対するclosing lemmaの証明で用いた証明から,境界での傾きが正がであるBirkhoff切断を持つアノソフ流はR-coveredであるという予想を立て,その証明の道筋をつけることができた.証明の完成と論文の執筆は次年度に行うよていである.
今年度は新型コロナウイルスの影響で予定していた外国からの研究者の招聘や研究集会の開催が中止となり研究目標の達成が難しくなったため,研究機関をもう一年延長することにした.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究課題で培ってきた手法の3次元アノソフ流の問題への応用を見つけるなどの大きな成果は得られた一方で,新型コロナウイルスの影響で予定していた外国からの研究者の招聘や研究集会の開催が中止となり,関連分野の研究者との情報交換にも著しい障害が生じたため,研究が予想よりも進展した部分と停滞した部分をあわせて全体としてはおおむね想定していた成果がえられたと評価できる.

Strategy for Future Research Activity

2次元トーラス上の面積保存写像に対するclosing lemmaに関する論文を完成させ,専門誌に投稿する予定である.3次元アノソフ流のBirkhoff切断の様子とR-coveredであることの間の関係に関する研究に関して,今年度立てた予想の証明を完成さたい.現在考えている道筋に沿って証明を完成させるためにはBarbotによる接触アノソフ流がR-coveredであるという結果をBirkhoff切断との関連がよりわかりやすい形に書き換える必要があるため,次年度の早い段階でその部分を完成させ,全体の証明につなげたい.
新型コロナウイルスの影響で次年度も対面での研究集会への参加や関連分野の研究者との情報交換は難しいと思われる.Zoomなどの遠隔会議システムを活用してそうした困難を乗り越えたい.

Causes of Carryover

新型コロナウイルスの流行により予定していた外国からの研究者の招聘や研究集会の開催が中止となった.
また予定していた関連分野の研究者との情報交換のための出張も中止となり,これらの旅費として予定していた予算が使われないままとなった.

  • Research Products

    (3 results)

All 2021 2020 Other

All Int'l Joint Research (1 results) Presentation (2 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Int'l Joint Research] Imperial College London(英国)

    • Country Name
      UNITED KINGDOM
    • Counterpart Institution
      Imperial College London
  • [Presentation] Stable intersection of Cantor set2021

    • Author(s)
      浅岡 正幸
    • Organizer
      第16回代数解析幾何セミナー
    • Invited
  • [Presentation] Stable intersection of Cantor sets in higher dimensions2020

    • Author(s)
      浅岡 正幸
    • Organizer
      RIMS研究集会「数理科学の諸問題と力学系理論の新展開」

URL: 

Published: 2021-12-27  

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