2021 Fiscal Year Research-status Report
Progress in geometrtic mechanics and topology of quantum systems
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18K03297
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岩井 敏洋 京都大学, 情報学研究科, 名誉教授 (10021635)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ファイバーバンドル / 接続理論 / ハミルトン力学 / ポートハミルトン系 |
Outline of Annual Research Achievements |
幾何学系力学系理論に関して、自身の過去の研究で古典力学と幾何学的制御理論にかかわるものをまとめて、``Geometry, Mechanics,and Control in Action for the Falling Cat”, Lecture Notes in Mathematics No.2289 (2021)を Springer 社から出版した。その概要は次のようである。多体系の重心系は回転群の作用で、層化して、最大の層にファイバーバンドルの構造が入るので、それをもとに接続の理論を利用して、多体系の力学理論が Lagrange 形式と Hamilton 形式とで構成できる。機械系の制御理論を微分幾何学の視点で具体例をもとに概観して、そこにさらにポートハミルトン系の制御理論を適用すると、猫の宙返りがモデル化できる。具体例は円柱2本が結合したもので、2つのトルク入力で制御される。実際に宙返りが起こる様子を理論を実際に適用した計算結果として図示した。本書は自身の研究のうち古典力学にかかわる幾何学的力学系理論を猫の宙返りに焦点を当てる形で体系化したものである。論文には書き込めなかった理論の細部や発展的内容を本書の付録に掲載した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度からの Covid-19 の影響で、共同研究ははかどらなかったが、しかし、自身のこれまでの研究を体系化するという作業には集中することができて、その成果が著作の出版という形で実現できた。
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Strategy for Future Research Activity |
Covid-19 の影響は今もまだ続いていて、共同研究は e-mail ベースの議論なので、踏み込んだ議論ができなくてもどかしい気がしているが、昨年に続き今年度もまだ、渡航の見通しは不明である。
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Causes of Carryover |
相変わらず、研究会はリモート形式で開催されるので、旅費がほとんど利用できなかった。物品購入にあてた部分もあるので、残額はわずかになっているので、年度内には国内旅費等で使用可能である。
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