2018 Fiscal Year Research-status Report
Research on topological models for combinatorial Hopf algebras
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18K03303
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
中川 征樹 岡山大学, 教育学研究科, 准教授 (50370036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成瀬 弘 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (20172596)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | トポロジー / 幾何 / 複素コボルディズム / Gysin写像 / Schur S-, P, Q-関数 / Hall-Littlewood関数 / Schubert calculus |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度から29年度にかけて, Darondeau-Pragaczによる, 複素ベクトル束(A型)に付随する旗束のGysinの公式(常コホモロジー論の場合)を, 一般コホモロジー論, その中でも普遍性をもつ複素コボルディズム論に拡張することができ, 結果を論文「Generating functions for the universal Hall-Littlewood P- and Q-functions」(arXiv:1705.04791)に記述した. 平成30年度は, この研究を継続し, 先のA型の結果をB, C, D型の複素ベクトル束の場合にも拡張することができた. さらには, Darondeau-Pragaczが導入した「二次的Schur関数 」の複素コボルディズム版である「普遍二次的Schur関数」を導入し, その基本的な性質を調べ, Pragacz-Ratajskiの公式の複素コボルディズム版を得た. さらには, 普遍形式群を乗法的形式群に特殊化することにより, 「K-理論二次的Schur関数」を導入し, その行列式公式を得ることができた. これらの成果は, 2019年度日本数学会年会(2019年3月 於 東工大)において発表された. また, 近日中にA型の場合も含めて, 論文「Darondeau-Pragacz formulas in complex cobordism」として発表する予定である. また, 先に発表した論文の結果に誤りが見つかったため, これを修正し, 「普遍ファクトリアルHall-Littlewood P-関数」の母関数の正しい表示を得ることができた. これらの結果をまとめ直し, 新たな論文「Generating functions for the universal factorial Hall-Littlewood P- and Q-functions」として発表する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上述したように, 平成30年度は, 主として平成28年度から29年度にかけて行っていたDarondeau-Pragaczの公式を複素コボルディズム論へ拡張するという研究を継続して行い, 所期の結果を得ることができた. その一方で, 普遍ファクトリアルHall-Littlewood P-関数の母関数表示に誤りが見られ, これを修正することにやや時間を要した. さらに, 得られた結果の性質から, これらを2編の論文「Darondeau-Pragacz formulas in complex cobordism」, 「Generating functions for the universal factorial Hall-Littlewood P- and Q-functions」としてまとめ直すことが適切と考え, その執筆に取り掛かっている段階である.
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Strategy for Future Research Activity |
「交付申請書(様式D-2-1)」に記載した研究実施計画の内, 「複素コボルディズム論におけるB, C, D型のDarondeau-Pragaczの公式とその応用」については, 平成30年度における研究により, 概ね所期の目的を達成できたと考えている. また, 「p-コンパクト群の等質空間のトーラス同変コホモロジー環の記述」に関しては, 研究分担者である成瀬氏により, いくつかの複素鏡映群の場合に, 付随する「同変余不変式環」のSchubert基底に相当するものがHall-Littlewood関数の変形を用いて構成されている. 今後は, トポロジーの観点から, これら代数的な結果に, p-コンパクト群の等質空間のトーラス同変コホモロジー環のSchubert基底としての解釈を与えることを目標として研究を進めていく予定である.
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Causes of Carryover |
学内業務との関係で, いくつかの研究集会への参加を見送ったこと, および年度内に購入を予定していた書籍の納期が次年度に持ちこされたことなどから, 次年度使用額が生じてしまった. 今年度は, 交付申請書に記載されている使用計画に従い, 早めに出張計画および書籍購入計画を立てたい.
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Research Products
(2 results)