2021 Fiscal Year Research-status Report
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18K03305
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
近藤 剛史 鹿児島大学, 理工学域理学系, 准教授 (60467446)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | Wirtingerの不等式 / コクセター群 / 非線形スペクトルギャップ |
Outline of Annual Research Achievements |
Gromovによって示されたWirtingerの不等式を用いることで, CAT(0)空間への写像に対する非線形スペクトルギャップがサイクルの場合には線形のスペクトルギャップと等しくなることがPansuによって証明されていた. この話をサイクル以外の有限グラフ, 特にコクセター群のケイリーグラフの場合に拡張できるかというのが, 本研究の問題意識であった. 本年度は, 昨年度までにできていた有限コクセター群に対するWirtingerの不等式の変種を用いて, 有限既約コクセター群のケイリーグラフの非線形スペクトルギャップの計算を行った. これらの計算は, Ivrissimtzis, Peyerimhoffによるランク3のコクセター群に対する重み付きラプラシアンのスペクトルギャップの計算や, Kassabovによる一般の有限既約コクセター群の重みのないラプラシアンのスペクトルギャップの計算の非線形版を含んでいる. この計算により, 非線形スペクトルギャップが線形の場合に一致するようなグラフのクラスが, すべての有限既約コクセター群のケイリーグラフを含んでいることがわかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的であったコクセター群の非線形スペクトルギャップの計算はすべてできたため。
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Strategy for Future Research Activity |
有限既約コクセター群のケイリーグラフ上のWirtingerの不等式の証明の簡素化を考え, 論文にまとめる. また, 非線形スペクトルギャップの計算も整理して論文にまとめる.
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Causes of Carryover |
予定していた出張を行うことができず, 旅費が余ったため. 現在は出張がある程度可能であると思われるので, 旅費に充てる予定である.
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