2021 Fiscal Year Research-status Report
Deepening and Evolution of Theory of Submanifolds and Harmonic Maps in Symmetric Spaces
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18K03307
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
大仁田 義裕 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (90183764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 信 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (10243354)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 微分幾何学 / 調和写像論 / 部分多様体論 / 対称空間 / 等径部分多様体 / ラグランジュ部分多様体 / 可積分系 / リー理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は,COVID-19禍の影響により,本来の補助事業期間2018~2020年度を2021年度へ延長して遂行されている。2021年度は,2020年度から2021年度へ延期されたRIMS訪問滞在型研究「微分幾何と可積分系‐対称性と安定性・モジュライの数理‐」および日本数学会季期研究所(MSJ-SI2020)「微分幾何と可積分系」においても本研究課題の研究推進のために関係外国人研究者を招聘する予定であったが,依然COVID-19禍は続き,海外からの研究者招聘や海外への出張を取り止め,研究経費は,関連研究者との研究打合せ・議論・情報交換のための国内旅費に充てた。本研究課題にとって重要な日本数学会季期研究所「微分幾何と可積分系」(代表:大仁田)の第1弾を2022年3月第1~3週(Seminar, School, International Conference)に対面とオンライン(Zoom)によるハイブリッド形式で開催した。International Conferenceは,望月拓郎教授の講演に始まりNigel Hitchin先生の講演で締める大変印象的なイベントとなった。 本研究課題において,R空間の微分幾何的特徴づけに基づく,複素射影空間内の第2基本形式が平行な複素部分多様体の分類定理の別証明を与えた論文は,長野正先生の記念号(Contemporary Mathematics,AMS)に掲載された。この論文で構成された標準接続は,佐々木多様体のr= -1/2奥村接続であることを発見し,韓国とのセミナーのプロシーディングスに論文発表した。さらに,4元数射影空間の全複素部分多様体に関するJong Taek Cho,橋本要との共同研究も進めている(論文準備中)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
R空間の微分幾何的特徴づけに基づく,複素射影空間内の第2基本形式が平行な複素部分多様体の分類定理を新しい証明を与えた論文原稿は,関連研究者からアドバイスもあり2021年度において大幅に改善努力して,AMSのContemporary Mathematics(長野正先生の記念号)に掲載決定,2022年4月に出版された。さらに,共同研究者である韓国・全南大学Jong Taek Cho教授の示唆により,この論文で構成された標準接続は,一般の佐々木多様体のr=-1/2奥村接続であることを発見し,韓国とのセミナーのプロシーディングスに論文出版した。一方,COVID-19禍の影響のため,Jong Taek Cho教授を日本招聘しての対面による共同研究や関連研究者との研究交流ができず,全複素部分多様体とR空間に関するJong Taek Cho,橋本要との共著論文執筆も遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
四元数射影空間の全複素部分多様体および関連R空間に関するJong Taek Cho,橋本要との共著論文を完成させることを最優先の目標として研究推進する。関係するR空間や等径部分多様体論の研究も進める。そのために,COVID-19の完全防止に十分留意しながら,国内出張により他大学の共同研究者や関連研究者との共同研究や研究交流を行い,本研究課題の遂行に努める。可能な限り研究集会等での研究成果発表にも努める。
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Causes of Carryover |
依然COVID-19禍は続き,2021年度もまた,2020年度から2021年度へ延期されたRIMS訪問滞在型研究「微分幾何と可積分系‐対称性と安定性・モジュライの数理‐」および日本数学会季期研究所(MSJ-SI2020)「微分幾何と可積分系」のための海外からの共同研究者招聘や共同研究のための海外への出張は遂行できなかった。次年度2022年度へ延期された研究集会実施計画や関係共同研究に関する国内関係研究者らとの打ち合わせ等のための国内旅費として次年度2022年度で使用する予定である。2022年度もCOVID-19禍の状況を見ながら,それ係る国・大学等の方針・要請を遵守しつつ,十分な感染防止対策のもとでの研究活動等の創意工夫に努め,本研究課題の成果を挙げるために,本科研費を有効に使用する。
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Research Products
(11 results)