2020 Fiscal Year Annual Research Report
Harmonic analysis for vector bundles on Riemannian symmetric spaces with fine fibers
| Project/Area Number |
18K03346
|
|---|
| Research Institution | Takushoku University |
|---|
Principal Investigator |
織田 寛 拓殖大学, 工学部, 教授 (20338619)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
| Keywords | 球変換 / プランシェレル測度 / 超幾何フーリエ変換 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
(a) 関西学院大学の示野信一氏との共著論文（Springer Proceedings in Mathematics & Statistics 290, 2019）では，スモールKタイプVをファイバーとするリーマン対称空間G/K上の等質ベクトル束に対するプランシェレル測度を求めるときに，ほとんどのスモールKタイプVに対して有効であるような手法が確立された．それは，等質ベクトル束の基本球関数をヘックマン・オプダム超幾何関数で，等質ベクトル束の球変換を超幾何フーリエ変換で記述し，超幾何フーリエ変換の逆変換公式を用いてプランシェレル測度を求めるというものである．しかしこの手法では攻略できないスモールKタイプがいくつか残っていた．一つはG2型スプリットLie群Gの特殊な2次元スモールKタイプである．この場合は基本球関数をヘックマン・オプダム超幾何関数で記述できないが，上の手法とは異なる方法によりプランシェル測度が求められた（織田・示野，Josai Mathematical Monographs 12, 2020）．もう一つは球関数を記述するヘックマン・オプダム超幾何関数がBC型になる場合である．この場合は例外的に超幾何フーリエ変換の逆変換公式が知られていなかったが，その逆変換公式を示野氏，本田龍央氏との共同研究により求めることができた（プレプリント，arXiv:2007.08281，2020）．以上により，すべてのスモールKタイプに対してプランシェレル測度が決定された．
(b) 2020年11月19日から22日にかけて千葉大学の廣惠一希氏とともにZoomによるオンライン研究集会「2020年度表現論シンポジウム」を主催した．16本の講演からなり，国内外の参加者が120名以上の集まった．また，各講演の原稿を180頁の講演集にまとめ，2021年2月に出版した．
|
Research Products
(2 results)
