2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Theory of Harmonic Maps
Project/Area Number |
18K03352
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
浦川 肇 東北大学, 情報科学研究科, 名誉教授 (50022679)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 正曲率空間 / 等質空間 / 単連結 / 調和射 / 部分群 / 超曲面 / ファイバー束 / 二重調和 |
Outline of Annual Research Achievements |
単連結コンパクト等質正曲率空間は、1961年に M.ベルジェが階数1のコンパクト対称空間以外に7次元と13次元の等質空間の例を示した。1972年にN.R.ワラックは6次元、12次元と24次元の等質空間の例を示し、任意のコンパクト等質空間において条件(III)があれば正曲率となることを示した。1975年にS.アロフとN.R.ワラックは条件(III)よりも弱い条件(II)があれば、正曲率となりそのような無限個の7次元正曲率空間の例を与えた。条件(II)を満たすコンパクト等質空間の分類は現在までのところ全く知られていない現状にあった。本研究において我々は、まず、階数1のコンパクト対称空間上のファイバー空間を考え、全空間がコンパクト単連結等質空間で条件(II)を満たすならば、その射影は必ず調和写像とならねばならないことを示した。更に、S.アロフとN.R.ワラックが与えた無限個の正曲率等質空間について、それらは必ずその射影は、各ファイバーが極小円となるような6次元等質旗多様体上の調和射とならねばならないことを示した。これらの結果は、等質正曲率空間の研究において、重要な寄与を与える結果でああり、2021年にNote di Matematica, Vol. 39, 1-18 において発表された。 次にコンパクトリー群 G 内の二つの部分群 K と H からできる二つのファーバー束 Ψ(K) と Ψ(H) について、 ファーバー束 Ψ(K) の底空間内の H 不変なすべての二重調和超曲面は、必ず Ψ(H) 内の K 不変な二重調和超曲面を引き起こし、逆に、 ファーバー束 Ψ( H) の底空間内のK 不変なすべての二重調和超曲面から、必ず Ψ(K) 内の H 不変な二重調和超曲面が引き起されるという興味ある結果をえた。この結果は Hokkaido Math. J. に発表受理された。
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Research Products
(3 results)