2023 Fiscal Year Annual Research Report
Positive solution sets for nonlinear elliptic boundary value problems of concave-convex mixed type with some singularity
Project/Area Number |
18K03353
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
梅津 健一郎 茨城大学, 基礎自然科学野, 教授 (00295453)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 非線形楕円型境界値問題 / ロバン型境界条件 / 正値解集合 / 正値解の一意性 / 正値解の多重性 / 劣線形性 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究成果発表として,米国,ウィルミントンNCにて開催されたAmerican Institute of Mathematical Sciences主催の国際会議The 13th AIMS Conference on Dynamical Systems, Differential Equations and Applicationsに出席して(会期2023年5月31日から6月4日まで),special session SS3(主催者 J.Lopez-Gomez, F.Zanolin)において招待講演を行った(2023年6月1日).劣線形性をもつべき乗型非線形楕円型境界値問題を,ディリシレ境界条件,ノイマン境界条件を補間するロバン型境界条件のもとで考察して,正値解集合の構造に関する研究成果を報告した.研究期間全体を通じては次の成果を得ることができた. (1)べき乗型の非線形項を特別な場合として含むconcave-convex型非線形楕円型境界値問題の非自明非負解を研究して,内包する符号不定重み関数により,非自明非負解集合において異なる2つのタイプのloop型連続体が存在することを示した.さらに,連続体を構成する非自明非負解の強正値性を導いた. (2)劣線形性をもつべき乗型非線形楕円型境界値問題をディリシレ境界条件のもとで考察した.付随するディリシレ固有値問題の主固有値を用いて,べき乗をパラメータにしたときの正値解の漸近挙動を分類した.さらに,2つの方向に研究を発展させた:ひとつはロバン型境界条件であり,もうひとつはp-ラプラシアンである. (3)ラプラス方程式を,符号不定重み関数を伴う優線形型非線形境界条件のもとで考察して,正値解の一意存在のための十分条件を与えた.非線形境界条件に内包する重み関数がある臨界状況に近い場合に,正値解の一意性が成り立つことを示した.
|
Research Products
(5 results)