2021 Fiscal Year Annual Research Report
On the structure and the bifurcation of non-hyperbolic attracting regions: theory and numerics
Project/Area Number |
18K03357
|
Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
篠原 克寿 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 准教授 (50740429)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 非双曲型力学系 / ヘテロ次元サイクル / 野生的力学系 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度の研究は新型コロナウイルスの影響で予定の変更があった.具体的には,当初予定をしていた非双曲型力学系の研究に関する海外出張について,ニュージーランドへの出張を実施することができなかった. 実施した研究として,フランス,ディジョンのブルゴーニュ=フランシュ=コンテ大学・ CNRS(フランス国立科学研究センター) の C.Bonatti 氏を訪問し,非双曲型力学系の分岐構造に関する研究打ち合わせを進めた.具体的には同氏と過去の研究で定義した partially hyperbolic filtrating Markov partition というクラスの力学系のうち,性質 (l) と呼ばれる条件を満たすものに対して,それらが非周期類を発生させるメカニズムに関して,特に距離空間の位相幾何学的観点から整理を行った.結果として,非周期類が(非)極小性,拡大性,非一意エルゴード性,非推移性,などといった様々な力学系的性質を満たすことを証明するために必要な基礎理論を確立することができた.また,当該研究に関する研究発表をパリ南大学で行った. 2021年度の業績としては二点ある.1.非双曲型力学系における特徴的な構造であるヘテロ次元サイクルと呼ばれる構造を有する力学系に対して,通有的に周期点の(周期に関する)分布がどのようになるかを調べた論文が学術誌 Discrete and Continuous Dynamical Systems に掲載決定された.2.同じく,ヘテロ次元サイクルを有する力学系に対して,周期点の(周期に関する)分布を調べた論文が学術誌 Compositio Mathematica に掲載された.
|
Research Products
(2 results)