2022 Fiscal Year Annual Research Report
Spacetime estimates for dispersive equations and applications to nonlinear prooblems
Project/Area Number |
18K03370
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
和田 健志 島根大学, 学術研究院理工学系, 教授 (70294139)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 誠 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 教授 (70312634)
北 直泰 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (70336056)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 非線形分散型方程式 / 連立系 / Schrodinger 方程式 / Maxwell 方程式 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,Maxwell-Schrodinger 方程式系の適切性について研究した。この方程式は荷電粒子の運動と,それによって生成される電磁場との相互作用を記述するモデルであり,応用上も重要な方程式系である。研究代表者は過去の研究 (T. Wada, J. Funct. Anal. 263, pp. 1--24, 2012) において,空間2次元における Maxwell-Schrodinger 方程式系のエネルギー空間 H^1 x H^1 における適切性を示した。その過程において,滑らかさの低い電磁ポテンシャルをもつような Schrodinger 方程式の発展作用素 U(t,t’) を Sobolev 空間 H^s (0<=s<2) における作用素として構成したが,この結果においては H^2 の初期データに対しては解を構成できていなかった。Schrodinger 方程式は2階の偏微分方程式なので解が関数として意味を持つ最も広い空間である H^2 において解を構成することが望ましかった。今回,上記の結果を改良して電磁ポテンシャルをもつ Schrodinger 方程式の発展作用素 U(t,t’) をH^2からH^2への作用素として構成し,H^2 解に対する平滑化効果を示した。この結果を用いて H^2 x H^1 や H^2 x H^2 をふくむクラスにおいて Lorenz ゲージ条件の下での Maxwell-Schrodinger 方程式の適切性を証明した。今回得られた結果については論文にまとめ,査読付き学術雑誌に投稿中である。
さらに,昨年度中におおよその結果が得られた臨界冪乗型非線形 Schrodinger 方程式の適切性についても論文にまとめ,結果を学術雑誌に発表した。
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Research Products
(17 results)