2018 Fiscal Year Research-status Report
Euclidean design theory: Unifying the theories of combinatorial designs, Euclidean designs and optimal designs
Project/Area Number |
18K03414
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
澤 正憲 神戸大学, システム情報学研究科, 准教授 (50508182)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | Sobolevの定理 / cubature公式 / D型ワイル群 / 実験計画法 / Fisher型不等式 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は主に以下の研究実績を挙げた: (1) 直交群の有限部分群の作用で不変なcubature公式の特徴付け定理として知られるS.L. Sobolev (1962) の定理を一般の関数空間について拡張した.これを用いて,二つの斉次多項式空間の直和空間上のタイトなcubature公式を発見した.この直和空間に対する再生核を具体的に求め,一般化Fisher不等式(数学,Vol.68, pp.24-53, 2016)の等号成立条件を用いることで,上述の直和空間に対するタイトな公式の点配置の幾何的特徴付けも与えた. (2) 古典的な実験計画法のクラスであるプラケット・バーマン計画, 中心複合化計画, ボックス・ベーンケン計画,ボックス・ハンター計画等を,cubature公式論の枠組みで読み換えることで,rotatable designとしてのmaximum order(背後にある多項式回帰モデルのorder,多項式の最大次数)を決定した.また,D型ワイル群不変でrotatableなD最適計画の構成法を提案し,order 2, 3, 4の計画を具体的に量産することに成功した. (3) 古典直交多項式系に付随する,一変数積分に対する有理点,有理ウェイトのcubature公式で,特にFisher型不等式に関してtightに近い公式の非存在命題をいくつか得た. (1)の結果は執筆中の専門書にとりこみ,(2)の一連の成果は現在平尾将剛氏(愛県大)との共著論文にまとめている.(3)は内田幸寛氏(首都大)との共著論文にまとめ,投稿済みである.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
初年度早々に,Sobolevの定理の一般化と新たなタイトcubature公式の例とその特徴付けに成功し,2年目からとりかかる予定であった専門書の執筆に早くもとりかかることができた.関連する発表論文が3編,講演業績(含 国際会議講演,招待講演)が6件と具体的な数字も出ており,初年度の成果としては十分であると考える.
|
Strategy for Future Research Activity |
研究計画に沿って研究を遂行する.実験計画法関連の執筆中の論文(3編),解析的デザイン理論に関する専門書を完成させる.
|
Causes of Carryover |
初年度の配分額が申請額よりも少なく,当初予定していた計算機の購入を実施できなかったため.本年度も同様の状況であるため,数式処理ソフトの購入と海外出張に配分予定である.
|