2021 Fiscal Year Annual Research Report
Exploration of self-electrophoretic mechanism of an isotropic charged colloidal particle with surface chemical reactions
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18K03568
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| Research Institution | Nagoya City University |
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Principal Investigator |
奥薗 透 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 准教授 (10314725)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊玉 彰子 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 准教授 (50453072)
山中 淳平 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 教授 (80220424)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 荷電コロイド / 表面化学反応 / 拡散泳動 / 自己泳動 / アクティブマター / 数値シミュレーション |
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| Outline of Annual Research Achievements |
現在までに、弱電解質溶液中のコロイド粒子表面において化学反応（解離反応）が進行するときの塩基、正・負イオンの濃度場、表面電荷密度、および粒子のダイナミクスを記述するモデルを構築し、理論的な解析および数値シミュレーションにより、一様な電解質濃度勾配下で粒子が泳動することを明らかにしてきた。これは従来の強電解質溶液中の荷電コロイド粒子の拡散泳動の理論と異なり、濃度勾配をもった未反応の電解質が粒子表面での解離反応によりイオンとなり、それらの拡散により異方的な電荷分布が形成されることによって電場が生じ、粒子が駆動されると考えられる。
このような粒子の駆動メカニズムにおいては、粒子の並進運動による粒子周りの電荷分布の変化が、その粒子自身の駆動力へフィードバックされることが考えられる。そこで、このような粒子の力学応答に関する数値シミュレーションを行った。初期の電解質濃度分布を勾配のない一様な分布とし、粒子を一定の方向に一定速度で移動させるシミュレーションを行った。その結果、粒子に働く力は、粒子を移動させた方向と同じ向きに働く（すなわち、見かけの溶媒粘度が小さくなる）ことが明らかとなった。また、このような粒子の並進によって誘起された力の大きさは、初期の電解質濃度の増加にともなって大きくなることが示された。さらに、この力の塩濃度依存性についても数値シミュレーションを行った結果、並進により誘起される力は極大値をもつことが明らかとなった。これらの結果は、粒子の並進運動に関して正のフィードバックが作用する可能性を示唆しており、自己泳動現象の実現に興味が持たれる。
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