2018 Fiscal Year Research-status Report
Simulation study of toroidal flow generation mechanism by electron cyclotron heating
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18K03582
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
村上 定義 京都大学, 工学研究科, 教授 (40249967)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 電子サイクロトロン加熱 / 非軸対称磁場 / トロイダル流 / 高エネルギー電子 / トロイダルプラズマ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,電子サイクロトロン加熱(ECH)に関連するトロイダル流駆動機構として,非軸対称磁場がもたらす高エネルギ電子の径方向流束に関連するJxBトルクの働きに着目して研究を行う.ECHによる高エネルギー電子の振る舞いを5次元位相空間ドリフト運動論方程式解析コードGNETにより解析し,高エネルギー電子の径方向流束に関連するJxBトルクおよび電子エネルギーのトロイダル方向のドリフト運動により発生する摩擦力によるトルクを求め,この2つのトルクから正味のECHによるトルクを評価する. 平成30年度においては,まず5次元位相空間におけるドリフト運動論方程式解析コードGNETに電子の径方向流束に関連するJxBトルクや電子のトロイダル方向の運動により発生する摩擦力によるトルクを求める改良を行など拡張を進め,信頼性のあるコードが完成できた.次に,拡張したGNETコードをLHDプラズマに適用した.LHDにおけるNBI加熱解析コード群であるHFREYA+GNETを用いることにより,実験計測データによる分布を取り込み,トロイダル運動量のNBI入射によるトルクを求めた.これにECHを重畳することにより,ECHによる電子径方向流束に関連するJxBトルクがトロイダル流へ影響を与えるのかを定量的に解析した.結果として,ECHによるJxBトルクはNBIトルクと同程度の大きなトルクを発生しており,トロイダル流分布に影響していることが定量的に示された.さらに,HSXプラズマにおけるECHによるJxBトルクの影響について評価を進めた.HSX実験グループ(ウィスコンシン大学マディソン校,米国)を訪問し,実験データとの比較・検討を共同で行うことに合意し,研究を始めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
GNETコードの改良が完成し,LHDプラズマにおけるJxBトルクおよび摩擦トルクが評価できるなど、順調に進んでいる。さらに,HSX実験グループとの共同研究を進め,HSX装置でのJxBトルクの解析を始めている.
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Strategy for Future Research Activity |
LHDプラズマの解析においては,様々なプラズマについて解析し,JxBトルクのトロイダル流への影響について,定量的な解析を進める.さらに結果をまとめ,論文化を行う.HSXプラズマについては,HSX実験に参加し,シミュレーションとの比較ができる実験データを取得し,GNETコードとの比較を行う.また,HSXグループで開発されている新古典粘性を含むプラズマ流解析コードは,得られるトロイダル流を高精度に評価するこが可能であり,共同研究によりトロイダル流の評価を行う予定である. さらに,トカマクへの適用を考え,JT-60Uの平衡をGNETコードに取り入れる検討を進める.
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